DATE 2020.09.01

「耐震性」って何を目安にすればいいの?

● 地震大国だからこそ知っておきたい

古くから大小さまざまな地震が発生している日本だからこそ、地震に対する備えについては真剣に考える必要があります。
その中でも、住まいの地震対策は生命を左右する問題なのでとても重要。それが既存の建物を活かして住まいをつくるリノベーションとなると、より注意してチェックしなくてはなりません。
今回はそんなときに役立つ「耐震性を判断する際の目安」について簡単にご説明していきます。

● 「1981年」を目安にする

今から半世紀以上前、日本では耐震基準を定めた「建築基準法」が制定されました。この法律には、「人命の保護や財産の保全を目的としており、日本のすべての建物はこの基準を守らないと建ててはならない」といった記載に則って、それを担保するルールが記されています。制定以降、大地震が発生するたび、新基準の制定や改正が繰り返されてきました。
その中でも注目いただきたいのが、1981年に行われた建築基準法の改正です。ここではじめて「大地震でも倒壊しないこと」という条件が加えられることになりました。このことから、1981年以前に建てられた建物を「旧耐震基準」、それ以降の建物を「新耐震基準」と呼ぶようになっています。
つまり、建物の耐震性を見極めるには、この「1981年」という年数が非常にキーポイントとなります。物件をお探しの際も、新旧どちらの耐震基準を満たしているのか、しっかり確認しておきましょう。
※着工日によって新耐震基準適用の物件が異なります。必ず建築確認を取るなど、プロの方に相談しましょう。

● 「耐震基準」を目安にする

1981年以外にも注目しておきたい目安が「耐震基準」です。
新耐震基準の有効性は、1995年に発生した阪神・淡路大震災で証明されたと言われています。
地震後、国土交通省が「新耐震基準が導入された昭和56年以前に建築されたものに大きな被害が発生した」と発表しました。この結果、新耐震基準は安全性が高いと評価されるようになったんです。
そして2000年には新耐震基準の手直しや地盤調査の事実上の義務化、2006年には建築確認・検査の厳格化や指定機関の構造チェックの義務化するため、建築基準法が改正されています。
しかし、新耐震基準で建てられた住宅が「絶対に安全である」という確証もありません。2016年に発生した熊本地震では、日本建築学会が「新耐震基準の木造家屋が4〜9棟倒壊した」という調査結果を発表しました。また、旧耐震基準の住宅であっても耐震構造のレベルが高く安全性が確保されていたり、補強工事によって新耐震基準クリアしている戸建・マンションも数多く存在します。
「新耐震基準がいい」「旧耐震基準は悪い」とは一概には言い切れませんが、ひとつの目安として耐震基準を心に留めておいて損はないでしょう。

● 「耐震等級」を目安にする

2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、さまざまな住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」が制定されました。これは耐震性や耐久性、省エネ性など10の分野にわたる性能を、国が決めた統一基準で評価機関が評価し、表示する制度のこと。
その中に住宅の性能を表示する「耐震等級」がつくられました。これも耐震性を見極めるには大事な目安になります。
耐震等級は全部で3段階。「等級1」が建築基準法に相当するレベルで、「等級2」は等級1で耐えられる地震の1.25倍、「等級3」は1.5倍の力でも倒壊・崩壊しない耐震性を持っています。
しかしこの制度は、建築会社を通じて評価機関に申し込み、任意で行われるもの。オーナー様によっては制度を利用しておらず、耐震等級を表示することができない住宅もあります。
「表示がないから耐震性が低い」というわけではありませんので、こちらもあくまで目安のひとつとして覚えておいてください。

● 『DoliveHOUSE』はしっかり状態確認&構造補強

耐震性の目安についていろいろとお話してきましたが、「正直、どう見極めればいいかわからない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
『DoliveHOUSE』では築年数や耐震性などの基本情報を徹底的に調べ、良質な中古住宅かどうかをしっかり判定。さらに現時へ足を運び、周辺環境や建物内部、戸建の場合は外部も厳しくチェックしています。
また『DoliveHOUSE』がご紹介する物件は構造補強を標準装備。中古住宅でも安心して住める確かな安全性を実現しています。
「新築に負けない安全・安心のリノベーションを行いたい」。そんな想いをお持ちの方、まずはお近くのDolive加盟店にご相談ください。

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