DATE 2026.02.03

さりげなくも確かな存在感。“表情ある家”を叶える《古材》の魔法

古材は魔法のマテリアル。時を経るごとに深みを増した色合いだったり、不揃いな木目がもたらすメリハリだったり、古材だからこそのニュアンスが住まいにさりげなくも確かな表情をプラスし、ほかにはない「自分だけの家」を実現できるからです。

今回は、そんな「古材」にフォーカス。古い建築資材はもちろん、解体によって露わになった梁や、新品にはないシルエットや手触りの古家具など。家づくりのアイデアをぎゅっと凝縮したHOUSE RECIPEから、古材を上手に、時に大胆に取り入れた5軒をご紹介します。

Recipe 01:

古材の組み合わせが「らしさ」を生み出すキッチン収納

渋みのあるウッドの色合いが物語るとおり、住まいの中心に設えられたキッチン収納は、すべてが古材。ユーズドの戸棚や古い棚板をパズルのように組み合わせ、施工時にビス留め。それぞれの色や木目が目を引き、無造作でありながらもデザイン性の高いキッチンに。

さらには、床はチークの古材。加工の行き届いたフローリングとは異なり、ちょっとした歪みが生じるのもご愛敬。そもそもの経年ゆえに料理の油はねも、子どもの落書きも気にならず、それがむしろ「味」として成立するのは、まさに古材の床だからこそです。

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Recipe 02:

古い梁と新しい柱。新旧のメリハリを住まいの表情に

住まいの表情を決定づけているのは、梁と柱のコントラスト。築42年の中古一軒家をリノベーションすべく天井を解体したところ、現れたのが黒々と変色した梁です。この古い梁と耐震補強のためにプラスした柱。新旧のメリハリが唯一無二の印象をもたらしています。

古い梁と新しい柱のコントラストが上手く調和されている理由は、壁の色。壁の一部にモルタルと墨を混ぜ合わせた塗料を塗り、深いネイビーに。このネイビーが住まい全体の印象を引き締め、古い梁のインパクトはそのままに洗練されたイメージが漂います。

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Recipe 03:

経年の大黒柱と左官壁のタッグでつくる、理想の和モダン

「和モダン」がお好みなら、「実家2.0」がコンセプトの住まいをお手本に。親戚や近所の人たちが集う実家の賑わいと温もりを再現するべく設えたのが、吉野檜の大黒柱。この大黒柱は伐採後に木の皮を剥ぎ、寝かせ、天然のカビをつけた「錆丸太」です。

大黒柱のマダラ模様は経年の証。新築であっても経年を感じさせる大黒柱があるだけで、どこかノスタルジックな印象に。一方、壁は都会的なペールグレーの左官材。この壁と大黒柱の掛け合わせにより、懐かしくもモダンな「実家2.0」を実現しています。

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Recipe 04:

人の手触りを感じられるからこそ叶う、こなれたハイセンス

木の温もりある家にしたい。でも、いかにも過ぎはイヤ——。そんな人の参考になるのが、リノベーションによって完成したホステルのバーラウンジです。ウッドを多用しながら、壁は無機質な躯体現し。自然とインダストリアルの共存がハイセンスの理由です。

この空間をさらにこなれた印象に仕上げる秘訣が古材の使い方。テーブルの天板もベンチも、ちょっとした小上がりにも、誰かに使い込まれた趣ある素材を採用。すると、木の温もりと同時に人の手触りがプラスされ、肩肘張らずにくつろげる、程良いゆるさを残したハイセンスなバランスに仕上がります。

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Recipe 05:

主張し過ぎずユニークに。古材をリズミカルな鎧張りに

古材を生かせるのは、なにも内装だけではありません。住まいのファサード、つまりは「家の顔」である外観デザインにも古材が強い味方になります。その好事例が古民家をリノベーションしたコーヒースタンド。カウンターに張られているのはウッドの古材です。

古材を日本伝統の張り方である「鎧(よろい)張り」にし、漆喰の外壁と大谷石の外壁でサンド。古材も漆喰も大谷石も落ち着いた色味ながら、素材の違いと鎧張りのインパクトがさりげなく目を引く——。「主張し過ぎずユニーク」という、まさに理想の外観です。

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温もりある家をつくりたい。そんなとき、第一候補に挙がるのがウッド。でも、単調になってはつまらない。古材はそんな人にこそ、おすすめの素材です。

床や壁一面に取り入れるのはもちろん、ほんの一部に古材を採用するだけで印象が変わり、古材だからこその経年変化をもってして、長く住んでいたかのような愛着ある住まいに。

そんな家に憧れるなら、まずはシミュレーション。HOUSE RECIPEには、ほかにも家づくりのアイデアがたくさん詰まっています。家づくりの先輩たちのアイデアを参考に、理想の住まいを実現させるための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

HOUSE RECIPEはこちらから↓

 

text/大谷享子

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