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DULTON FACTORY SERVICE 町田店,DULTON,ダルトン DATE 2023.01.12
街を歩いていると、外観のデザインを見ただけで入ってみたくなる魅力的な建築に出会うことがあります。「外観探訪部」は、そんな気になる建物の外観にフォーカスし、家づくりのアイデアを学ぶ企画。思わず足を止めてしまう外観デザインから、その魅力の秘密を探ります。

倉庫をリノベしたポップ×インダストリアルなインテリアショップ

アメリカンなポップさとインダストリアルな要素がうまく融合された外観デザインの『DULTON FACTORY SERVICE 町田店』。元々は倉庫だったという建物のシンメトリーなデザインや躯体を活かしつつ、遊び心とこだわりを取り入れた外観から家づくりのヒントを探ります。

POINT1:こだわりのガレージらしさはそのまま残す

アメリカンインダストリアルな外観は、実際にアメリカに住んでいたというDULTONの創業者自らがデザインしたそう。当初は、リペアをしたりちょっとした備品を扱う工房だったのだとか。アメリカのカルチャーが根付いた創業者の、レーシングカーをはじめとする趣味のものがたくさん置いてあるガレージだった名残は、今でも随所に残っています。

ブルーに塗り直された扉の上にかかる大きなエンボス加工のシャッター。純日本製ではあまり見かけない仕立てのこちらのシャッターは、リノベーションの際に変えずにあえてそのまま残しています。

POINT2:印象付けたい素材を主役に

ファサードの中心には、屋根と同素材のガルバリウムが。実は後付けだというこの施工、アメリカ製のガレージを扱う知り合いの業者さんと話をして、設置したのだそう。中心に配置することで、ファサードの魅力の一つであるシンメントリーさも引き立ちます。

また、屋根と同素材でまとめることで、統一感が生まれ、ガルバリウムをより印象付けます。

POINT3:無機質な金属とあたたかみのある木材や色を掛け合わせる

金属の素材をメインに、とりわけ亜鉛メッキやガルバリウムがよく使われているこの建物。しかし、無機質になりすぎず、どこかぬくもりを感じる秘訣は「木の素材を加えたり、差し色を入れたりする」こと。よく見てみると、扉や窓枠に木材を使っていたり、塗装もあたたかみのあるカラーです。一見相反するような素材を足すことで、金属の無機質さが中和され、親しみやすい印象になっています。

リノベ前の建物をどこまで残すのかは迷いどころ。こだわりのデザインは活かしつつ、好みのイメージや主役にしたい素材が引き立つように組み合わせて遊んでみたりと、絶妙な足し引きがポイントです。一度目にしただけで印象に残る、キャッチーな外観の『DULTON FACTORY SERVICE 町田店』。素材の選び方や活かし方をぜひ参考にしてみてください。

Photography/宮前一喜 Text/松﨑明日海(Roaster)