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ガレージハウス,ガレージ.garage,garagehouse DATE 2021.10.29

好きな“アメリカ”を詰め込んだ、ガレージのある暮らし。
≪ サーファーズハウス × ビルトインガレージ ≫

好きなモノに囲まれ、好きなコトをして過ごす「ガレージのある暮らし」。
憧れはあるものの、日本では馴染みのないスタイルだけにそのイメージをイマイチ掴めない。そう悩んでいる人も多いのでは?

最近では、住み手の趣味やライフスタイルに合わせた使い方・過ごし方を楽しむ人も増え、まさに住人十色。
新企画「アノ人のGARAGE LIFE」では、実際にガレージのある家と住人を取材し、空間の作り方やこだわりの過ごし方などを取材し、紹介していきます!

「もうガレージはただの車庫ではない」?!

愛車を濡らしたくないという思いから始まったガレージライフ

訪れたのは、中学の頃から好きだというアメリカの世界観を体現したKさん(@U.S.JUNKIE)のご自宅である、サーファーズハウス ×ビルトインガレージ。「愛車を濡らしたくない」という思いが強く、6年前に念願の“ガレージのある家”を建て、一階部分に内蔵されたビルドインガレージには彼の愛車のシボレー シェビーG20(1977年式)が見事に格納されています。

「この家を建てる前は、車庫付のアパートに住んでいました。バイク置き場は、少し離れた場所に借りて。でも、クルマを出すにもバイクを取りに行くにも、何かと不便で……。今はクルマもバイクもガレージの中。すべてが快適です」

ガレージの広さは50平米ほど。クルマやバイクのほか、ご主人の趣味であるアメリカンなコレクションなどがガレージを隙間なく埋め尽くし、「まさかこんなにギチギチになるとは思っていませんでした」と苦笑い。

“好きなもの”を詰め込んだ、夢の城=ガレージ

「中学生の頃、実家の近くにヴィレッジバンガードができたんですよ。そこでアメリカンなネオンサインやポスターを初めて見て、“うわ、コレだ!”って。そこから一気にアメリカンカルチャーが好きなりましたね。そして、ハーレーにも乗りたいなと」

 

手前の青いハーレーはKさんの愛車、FLSTCヘリテイジ ソフテイル クラシック。随所にカスタムが施され、原型をとどめているのはホイールのみ。

「本当はホイールもいじろうとしていたんですけど、そのとき妻が一人目を妊娠して。それで乗る機会が減るなと思い、そのままに」

ご主人がそう言うのには、一つ理由が。というのも、後方に見える白いハーレーは奥さまのスポーツスターXL1200C。実はKさんご夫妻の出会いはバイクがきっかけで、お子さんが産まれるまではよく二人でツーリングを楽しんでいたそう。

 

 

「なかには中学生の頃に買ったものも」と見せてくれたのは、長年コレクションしているミニカーたち。あくまでも氷山の一角ですが、もちろんどれもがアメ車です。

 

一貫してアメリカ製にこだわるKさん。以前まではリプロダクトと呼ばれる、いわゆる復刻モノも収集していましたが、彼の“アメリカ好き”はより深化し、現在はリアルアメリカンなヴィンテージモノへと嗜好がシフト。右に見えるラックは、アメリカ発の剃刀製品ブランド「GILLETTE」のもの。

「おそらく、当時カミソリを販売するときに使っていたラックだと思うんですが、HOT WHEELSがピッタリ収まって」

 

ハーレー乗りが集まるバイカーズミーティングでキャンプしたのをきっかけに、ここ最近はアウトドアにも夢中に。自作したという棚には、コレクター垂涎のヴィンテージギアが陳列されています。

「クルマやバイクを見てもらったらわかると思うんですが、とにかく青が好きで。ランタンの他にも、クーラーやジャグも青色を。シェビーバンと同じく、使用するキャンプギアも70年代にこだわってます(笑)」

後からの “イジり” を可能にさせる、ひと工夫

 

今でも遊べるという91年製のGottliebのピンボールマシンは、ガレージ仲間から譲り受けたもの。コレクションするアイテムの中で特に思い入れがあるご様子。

「ガレージって、作業場とコレクションルームの2通りに分かれると思うんです。僕は、どちらかというと後者。もちろん、ここで愛車をイジったりもしますけど、僕にとってのガレージは好きなものを保管する場。なので、後からレイアウトを変えられるよう、コンセントや照明器具用の配線はあえて剥き出しにしています。露出配管なら施工後でもパイプを増やせば好きなところに電線を引っ張れ、自由度が高いんです」

 

 

天井には、ガルフオイルやケロッグ社などの店舗バナーをディスプレイ。ガレージの照明は雰囲気のある電球色と視認性のある昼光色を用途に使い分け、写真のものは「灯りが白くて作業しやすいんです」と、アメリカ本国では工場などで使用される一台を。照明一つとってもホンモノ志向が伺えます。アメリカンな雰囲気作りに欠かせないネオンや電飾看板、スポットライトなどは寛ぐ際の灯りにちょうど良いそう。

「最近はモノが増えてきてやや手狭に」と吐露するKさんですが、壁面を巧みに活用し、自慢の品を余すことなくディスプレイしています。

 

「壁に合板を使用するとき、普通なら12mmを使うんですよ。でも、うちは24mm合板。床などに使われる厚めの合板で、これなら壁にガンガン打ちつけても問題ないんです」

理想の家を手にするために、建築の知識を独学。建築誌も読み漁り、「こんな家を作りたい」と地元の工務店にサンプルとなるイメージを持ち込み、建材や設備なども細かくオーダーするというこだわりよう。

リビングと繋がる、こだわりのアメリカンガレージ

 

「リビングからいつでもガレージと愛車を眺められるようにしたのも、こだわりです」
ガレージ側面をガラス壁にすることで、リビングで過ごしながらも趣味のコレクションが一望できる作りに。

「ここからの眺めだと、右上にペプシの電飾看板が見えますよね?実は、三角形のタイプはかなり希少で他を探しても滅多に出てこないんです。お気に入りのコレクションは、リビングからも見えやすい位置に。そこを軸に、照明系のアイテムをバランスよく散らしています」

 

 

リビングで使用されるチェストやチェアなどの家具もヴィンテージ品の数々。鳩の尾のような模様が目を惹くチェストはアメリカの老舗株メーカー・レーン社のものを、ダイニングテーブルは工場の作業台として使われていたものをリメイクしたもの、それを囲うチェアはシンプルかつモダンな佇まいで人気を誇るイームズが。

「ガレージには、僕の大好きなヴィンテージアメリカンを。家の中は、アメリカのモダンスタイルを取り入れてます」

 

「休みの日ぐらい自由にさせて」というパパの弁は、どのご家庭にも響きわたっていることでしょう。しかし、家にいながら好きなことができて、家族の時間も大切にできるビルドインガレージならそんな問題も解消。今年3歳になった息子さんはパパが取り付けてくれたブランコで楽しそうに遊んでいました。

家族を感じながら、好きなことに没頭できる空間

そんな息子さんがガレージに。パパに負けず劣らずのクルマ好きに育っているようです。ちなみに、一番好きなクルマはゴミ収集車だそう。

「僕と違って息子は赤が好きみたいなんですけど、ゆくゆくは青いハーレーを譲る予定です(笑)」

家は単なる住処でなく、理想の暮らしを叶える場所。もちろん、“駅から徒歩何分”などといった条件も効率的なライフスタイルを送るうえでは必要な要素ではありますが、本当の意味での豊かな暮らしは、やっぱり家族の笑顔が溢れる場であることではないでしょうか。趣味の時間と家族の時間を共有できる、ガレージのある暮らし。皆さんもぜひ参考にしてみては?

Photography / 鈴木寿教 Text / GGGC