林佐代子さん
大分県在住。和モダンな家で家族、そして愛犬・シベリアンハスキーのウルと暮らす。愛車のJeepは、ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ。自宅のアトリエでは、洋裁や音楽活動に勤しむ。
別府湾を見渡す丘の上で暮らす、林佐代子さん一家。数年前に建てた和モダンな一軒家には、家族みんなが心地よく、楽しく過ごせるさまざまな工夫が込められています。家づくりの根底にあるのは「歳を重ねながら一緒に成長していける家」というテーマ。子供たちが巣立ったあとのことも想像しながら、間取りや素材を決めていったといいます。
「全体の雰囲気は、歳をとっても居心地がよさそうな和風にしました。和のものだけではなく洋風のアンティークなテイストも好きなので、内装やインテリアは和洋にこだわらずピンときたものを選んでいます。インテリアはときめいたときに買うと決めているので、出合いを大切にしながらお気に入りを増やしていますね」
そして、このシンボリックな三角屋根は、ご主人の祖母が暮らしていた家からイメージしたそう。
「お婆さまのおうちが、地面ぎりぎりまで軒が下がっている三角屋根だったんです。佐賀にお住まいだったんですが、その地域にはそうした屋根の住宅が多くあるみたい。風格がありながら、家全体を包み込んでくれるような安心感がありますよね」
佐代子さんが一番こだわったのは、家全体に木漏れ日のような優しい光が入ること。それを聞いた設計士からの提案で天窓付きの通り庭を設けたことにより、2階までほどよく日光が入る空間ができあがりました。
「室内がやわらかな光に包まれて、気持ちいいんです。玄関から家庭菜園がある裏庭まで伸びているので、出入りも便利なんですよ」
もともと家族でマンション暮らしをしていた佐代子さんには、趣味の裁縫や音楽に集中できる自分専用のアトリエを作ることと、どこにいても家族の存在が感じられる家にしたいという2つの願いがありました。通り庭を取り入れたことで、双方が叶う理想的な間取りが実現したそう。
「リビングとアトリエの間に通り庭を作ったことで、アトリエが家のなかの一部屋ではなく、独立した場所として成立しているんです。とはいえ通り庭越しにリビングと繋がっているため、ちゃんと子供たちにも目が行き届く造りになっていて。通り庭によって、家族との繋がりと自分だけのスペースとのバランスがうまく取れています」
全体のデザインや間取りを考えるにあたっては、知人夫妻が住む家から多くのアイデアをもらったとか。
「こんな風に歳を重ねたいと憧れているご夫妻がいらっしゃるんですが、お二人の家に一目惚れしちゃって。参考にさせていただいたなかでも、座面をリビングの床と同じ高さにしたダイニングテーブルがお気に入り。座ると目線が縁側と同じくらいの高さに下がって、どこかほっとするんですよね。それに、このテーブルにしてから夫との会話が増えたんですよ!インテリア一つで家族との関係性にも変化があるなんて、不思議なものです」
リビングとダイニング、キッチンはひと繋がりに。あえて北向きに設置した大窓から、空間全体にふんわりと陽射しが入ります。
「以前住んでいたマンションはキッチンがリビングから離れていたので、料理中は私だけ孤立しているような状態だったんです。今はキッチンに立っていても、庭で遊んでる子供たちやテレビを見ている夫の姿が目に入って、それぞれが別のことをしていても常にみんなの空気が感じられるようになりました。北側に配置した大窓は、当初の設計プランでは南向きだったんです。インテリア関係の仕事をしている友人から、北向きの方が時間や季節に関係なく安定してやわらかい陽射しが入るとアドバイスをもらって変えたんですが、大正解でした」
さらに林家には、子供たちがわくわくするような遊び心も取り入れられています。
「2階に上がるとすぐ横に扉があって、その先が1階にある息子の部屋のロフトに繋がっています。扉とロフトの間にあるスペースはちょっとした通り道になっているんですが、子供たちが『忍者屋敷みたい!』と喜んでいて。2フロアを繋げる場所をあえてもう一つ作ってよかったなと思います」
この土地に家を建てたのは、海が一望できる見晴らしのよさに惹かれたから。ですが自宅前の道は人通りが多いため、敷地の中が見えないよう庭に塀を立てることにしたそう。
「塀は外部と自宅の土地を区切りながらも、外と繋がっている感覚が持てる高さに設定しました。外から家のなかは見えませんが、うちの縁側に立つと海まで見渡せるんですよ。庭も街の延長にあるような雰囲気にしたかったので、植えた草花も道端に咲いているような素朴なものを選びました」
住み心地と楽しさを兼ね備えた林さんの家。「子供たちがいくつになっても楽しいと思える、帰ってきたいと感じる家になっていれば嬉しいですね」と佐代子さんは笑います。
「長女がハタチになるまであと10年だと考えたら先は長いですが、少しずつ好きなものを増やしたり、柱や壁に味わいが出てくるのを楽しみながら、家と一緒に家族みんなが成長できたらと思います」
「みんなにとって心地よく、わくわくできる」という家づくりに対するこだわりは、車選びでも同じです。佐代子さんの愛車はJeepのジープ ラングラー アンリミテッド サハラ。乗るようになったきっかけはハスキーのウルちゃんをお迎えして、一緒に乗れる車を探していたときのことでした。
「以前乗っていた車では、ウルも子供たちと一緒に後部座席に乗せていたんですが、窮屈そうだったので買い替えることにしたんです。いい車はないか調べていたら、ハスキー2頭と暮らしながらJeepに乗っている家族を見つけて。その様子から、後部のラゲッジスペース(トランク)なら体が大きなウルものびのび乗れるなと思いました。試乗してみると、普通車よりも高さがあるので、運転中はアクティビティを楽しんでいるようなわくわく感があって。子供たちの『この車にする!』という声も決め手となり、購入することが決定したんです(笑)」
そんなJeepを愛する佐代子さんに、Dolive©でJeepが考えた架空の家を見ていただきました。テーマは「旅する家」。どこにでも行けて、なんでもできるという車のコンセプト「Go Anywhere, Do Anything.」にどんな場所でも暮らせるという要素をくわえ、自由に解体や組み立てができ、屋根などのパーツもカスタムできるコンテナハウスです。佐代子さんがここに住むとしたら、どんな暮らしになりそうでしょうか?
「一部がガラスで空がよく見える屋根や広くとられた入り口など、室内にいながら自然を感じられる造りが最高ですね。住宅地に建っているイメージが湧かないので、建てるとしたら川や森などの自然に囲まれた場所かな。我が家はキャンプをしないので、あえてカーテンを付けずに家のなかでアウトドア気分を味わいながら暮らしてみたいです」
コンテナを増やして各自の部屋を作ったり、子供たちが巣立つときに自分の部屋だけ畳んでそのまま引っ越しできるなど、家族の人数やライフステージに合わせて自由に変化させられるのも魅力です。
「部屋が自由に増やせるなら、小さなコンテナを追加して私のアトリエを作るのは決定(笑)! ガルバリウムを使ったかっこいい外壁と温かみのあるウッドとのバランスが絶妙ですね。こうして異素材を合わせた空間なら、選ぶインテリアの幅も広がりそう」
大分県在住。和モダンな家で家族、そして愛犬・シベリアンハスキーのウルと暮らす。愛車のJeepは、ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ。自宅のアトリエでは、洋裁や音楽活動に勤しむ。
Photography/宮前一喜 Text/ 金城和子