家は、ただ住むためだけの場所じゃない。本当は、人生を楽しむための空間。空飛ぶ家や走る家があったっていい。自由に想像力を働かせて、家づくりをもっとワクワクしたものにしたい。
そんな想いでスタートした「Dolive©️(マルシー)」は、好きなこと、やりたいことを思うがままに想像して自由に表現するプロジェクト。これまではデジタル空間上での表現でしたが、今回はなんと実物を作ってしまいました。
一緒につくったのは、人気アパレルブランド『FreshService』をはじめ『Graphpaper』、空間や飲食店などのプロデュースを手掛けるクリエイティブディレクター・南 貴之さん。サウナ愛好家でもある南さんならではの発想で、全く新しいテントサウナ「WATCHTOWER SAUNA」ができました。
南貴之 さん
株式会社alpha 代表・クリエイティブディレクター。自社のアパレルブランド「Graphpaper」「FreshService」のブランディング・ディレクションをはじめ、国内外の様々なブランド・ショップのディレクション、空間デザイン、プロデュースなどを数多く手掛ける。近年では飲食店「寄(よせ)」をオープンするなど活躍は多岐にわたる。また、2025年よりオランダ・アムステルダムに拠点を構え、海外展開をスタート。大のサウナ愛好家。
FreshService
ディレクターの南 貴之が世界中で作られているものを独自の視点で再構築し、新たな製品として提案するプロジェクト。 “道具”という明確な用途を持った衣服と”ファッションやアート”の観点で作られる道具。 大量生産が困難な産地や顔が見える距離の作り手、大量生産でありながら実用性や機能性の高いメーカーや工場と取り組み、ステーショナリーやカトラリー、タオルなどの日用品から、ユニフォームやワークウエアをイメージした衣服まで、手に取る人のライフスタイルを豊かにするアイテムを取り揃える。
サウナ愛好家として念願だったプロジェクト
――本日は一緒に作らせていただいたサウナがある、島根に来ていただいています!まず今回のコラボレーションのきっかけからお話を聞かせてください。
- 南さん:
- そもそものきっかけは、Doliveを主宰している林哲平さんがMCを務めるラジオ番組『What's New FUN』に出演したこと。お互いサウナ好きだったことから、「住宅ブランドとアパレルブランドでサウナをつくりましょう!」という話になったんです。
――たしかにFreshServiceでは、南さんのサウナ好きが高じて、サウナをテーマにしたアパレルライン『ReFresh!Service』も展開していますよね。
- 南さん:
- はい。実は、かつて新しいショップをオープンするタイミングでサウナを導入しようと思っていたこともあるくらい。結局物件オーナーからNGが出て実現はしなかったんですけどね。それくらい「サウナをつくりたい」という思いは前から持っていました。
だって「ReFresh!」と謳ってサウナアイテムをつくっているのに、実物のサウナを手掛けていないのはなんだか説得力がないじゃないですか。だから、今回のプロジェクトは個人的にもとても嬉しかったですね。
――実際にプロジェクトは、どのように進んでいったのでしょうか。
- 南さん:
- ラジオでお話した時点で、林さんには「めんどくさいなぁ」って感じると思いますよ、と伝えていました(笑)。だって僕はコンセプトからデザイン、クリエイティブまでとにかくこだわるから。実際にプロジェクトの発足からリリースまで、お互いリファレンスを持ち寄って、ディスカッションを繰り返しながらカタチにしていきました。その成果もあって、チームみんなが納得いくサウナが完成したと思っています。
「WATCHTOWER SAUNA」に込めたこだわり
そうして完成したサウナが「WATCHTOWER SAUNA」。
『FreshServise』が掲げるいくつかのエッセンスの中から“ミリタリー”という要素を抽出。「監視塔」をモチーフに、高いデザイン性と質実な素材感を追求した、全く新しいテントサウナを具現化しました。
外観は、「監視塔」というテーマを軸にして「テント」「サウナ」などの要素を解釈・再構築。六角形の形状に辿り着いたそうです。
ドア面には両ブランド名とテントサウナのスペックやマテリアルをシルクスクリーンで印字。そして、蝶番・ドアハンドルには、アーバンなムードを醸し出すシルバーを効かせてアクセントに。
煙を吐き出す煙突は、ブラックのアイアン調を採用して、武骨ながらシックな表情を演出。デザイン性はもちろん、排気などの機能性も担保しています。
室内は、テントサウナと謳うには充分すぎる広々とした空間。マテリアルに用いたシダーウッドは杉特有の爽やかな香りが空間に漂い、まるで森林浴をしているかのような感覚を味わうことができます。
サウナストーブは、マットブラックの素材がシックでクールな印象の『DAICHI』のアイテムをセレクト。炎のゆらめきとやわらかい熱が、サウナ時間をより贅沢なものへと昇華します。
――監視塔とサウナは、かなり意外な組み合わせかと思いますが、「WATCHTOWER SAUNA」をカタチにしていく上でこだわったポイントを教えてください。
- 南さん:
- まずはコンセプト。『FreshServise』が持っているいくつかのエッセンスの中から“ミリタリー”をチョイスして、どうしたらそのイメージをテントサウナで表現できるか考えました。ヒントになったのが、海沿いに建つこの島根のロケーション。閉じた空間になりがちなサウナだけど、外を見通すことができたらいいなと思ったんです。そこで「監視塔」というモチーフが頭に浮かびました。
――確かにサウナに入ると、窓がたくさんあるので景色が楽しめますね。ちなみにディテールは、どのようにして選ばれたのでしょうか?
- 南さん:
- 素材やデザインは、僕のイメージを伝えながらDoliveと丁寧にカタチにしていきました。たとえば、テントに貼るファブリックは、軍で使っているテントのように強度の高いものにしたかったので、サンプルを見ながら一緒にチョイスしましたね。
――なるほど。一見サウナというより、おしゃれな小屋の趣はそういうこだわりから感じられるのかもしれませんね。この「WATCHTOWER SAUNA」で、どのように過ごしてもらいたいですか?
- 南さん:
- サウナの醍醐味は、“無”になってリラックスできること。忙しない今の時代、その時間ってとても貴重だと思うんです。「WATCHTOWER SAUNA」があれば、サウナとともにいつでもゆっくりリラックスして暮らしを送ることができる。朝起きてサウナに入って、目の前に広がる海に入ったあと、またサウナに入る……なんて暮らしも最高ですよね。
自分の偏愛を家でも表現できたら、
家づくりももっと楽しくなるかもしれない
――今回のコラボレーションやサウナ制作を振り返ってみて、いかがでしたか?
- 南さん:
- もともとショップのプロデュースも手掛けているし、異なるジャンルのプレイヤーとも協業しているので、Doliveのような住宅ブランドとコラボレーションして空間をデザインすること自体に違和感はありませんでした。ただ、テントサウナというテーマで、どんなコンセプトを打ち立てて、どうカタチに落とし込んでいくかは、かなり頭を使った部分ではありましたね。
――暮らしに欠かせない衣・食・住の中で、アパレルブランドや飲食店のプロデュースなど、南さんはすでに「衣」と「食」を手掛けられています。今回は「住」の取り組みとなりましたが、この分野に対して、どのような印象を持っていますか?
- 南さん:
- アパレル、空間、プロダクト……いろいろなものを手掛けてきたけれど、日本の家にはもっとこだわりを持てるポイントってたくさんあるよなぁと思うんです。クロス、コンセント、スイッチ、ドアノブ……そういったディテールを変えるだけでも、もっとおもしろくなるはず。
- 南さん:
- そもそも日本の家って、「多くの人にとっていいだろう」という最大公約数的な考えでつくられるものが出回っていてありきたりな気がします。だから、強烈な趣味を軸にした一点突破の空間をつくることができたら素敵だなと思うんです。それが音楽だったり、映画だったり。もちろん今回の「WATCHTOWER SAUNA」のようにサウナでもいい。そうした偏愛を「家」というかたちで表現できたら素敵ですよね。
――まさに今回の「WATCHTOWER SAUNA」は、南さんが愛するサウナを、家というフィールドで表現したものですよね。
- 南さん:
- はい。とはいえ、「自分の好きなものをゼロから発想してカタチにしましょう」というのは、家づくりの経験がない一般の人にはハードルが高いと思っていて。そういう意味でも、「たとえばこういうのはどうですか」となるベースがあるといい。そういう意味でも、今後もし「家にサウナを取り付けたい」と思った人が現れたとき「WATCHTOWER SAUNA」がいいリファレンスになったらいいなと思います。
自由に想像することから、モノづくりも家づくりも始まる。でも、全くのゼロから考えるのは、少し尻込みしてしまいそう。そこでDolive©が目指す、様々なリファレンスがあれば、あなたも気軽にその一歩目が踏み出せるはず。
クリエイティブディレクター・南 貴之さんと「Dolive」がアイデアを持ち寄ったサウナ、「WATCHTOWER SAUNA」。 これもあなたの自由なアイデアのきっかけになるかもしれません。
またこのプロジェクトを記念して、「FreshService」と「Dolive」がつくったサウナウェアのプレゼントキャンペーンも実施中。
詳しくはこちらのページをご覧ください。