DATE 2025.08.15

No.00 meets you 白いプレーンな箱に自分の好きを描く | vol.2 アーティスト・DJみそしるとMCごはん

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Doliveの「No.00」は、まるで無地の白Tシャツ。どんなライフスタイルにも自在にフィットする、シンプルでプレーンな家です。この住まいをキャンバスに、各分野で活躍するクリエイターたちが“自分らしい家”を描き出します。

「もしこの家を自分が建てるなら?」

場所、素材、色、インテリア。何も決まっていないからこそ、暮らしのイマジネーションは無限。与えられた図面も、決まった正解もありません。「No.00」が自由な発想を受け止める、家づくりの企画です。
今回はごはんにまつわるラップを歌うアーティスト・DJみそしるとMCごはんさん(以下、おみそはん)と一緒に、この白い箱をどんなふうにデザインするのか考えてもらいました。
No.00

どんなスタイルにも染まってくれる、白いキャンバスのような家。「No.00」は、好みや暮らしに合わせて自由にデザインできる、プレーンで柔軟な“自分らしい家”の出発点となるDoliveのオリジナル住宅です。

「おいしい」は、創作のスパイス

「おいしいものは人類の奇跡だ!」
おみそはんのすべての表現は、このシンプルだが力強いコンセプトから始まったそう。

大学の卒業研究で「歌って覚えるレシピ」をつくったことをきっかけに、音楽と料理をミックスした“くいしんぼうHIPHOP”というスタイルを確立。メジャーデビューから10年。出産や独立を経た今、おみそはんの活動フィールドはますます自由になっています。音楽、ポッドキャスト、食育講演、絵本づくり……さらにはイラストもMV編集も自ら手がける、まさにDIY精神にじむアーティストです。

4月に配信リリースをされた新曲『DONUTS RUN』。作詞作曲だけでなく、箱に描かれているドーナツのかわいいイラストもおみそはんが手掛ける。
もちろん料理上手のおみそはん。「わたしの数少ない趣味だから〜!」と言ってすぐに食べたい家族を制して撮る記録写真たちのアカウントも。
この黄色いうさぎのぬいぐるみも、なんとおみそはんの手作り。その名も「クッキ」。

おみそはんの創作のルーツは、幼少期にさかのぼります。それは、妹たちと繰り返した“ごっこ遊び”。赤ちゃん人形やシルバニアファミリー、キューピー人形を相手にしたなりきりの遊びの「誰かになってみたい」「真似してみたい」という気持ちが、今の幅広いクリエイションの原動力になっているそうです。

そんなおみそはんに、住まいへのこだわりを尋ねてみると、返ってきた答えは「明るくて風通しがいいこと」。古さや新しさよりも、日中に自然光が入る部屋が、制作へのやる気のスイッチになると話します。
かつての賃貸暮らしで1口コンロや調理スペースの少なさに悩んだことも。そんなときはホームセンターで材料を買い、自作の板を設置するなど、DIYで工夫を重ねるほど、まずは“やってみる”精神がおみそはんの暮らしにも息づいています。

白米のようにプレーンな家に、おみそはんの加える“味つけ”とは?

白米のようにプレーンな「No.00」の家をキャンバスに、おみそはんがまず考えたのは、『この家で何をしたいか?』ということ。
「肉じゃがを煮込みながら、横でビートを打ち込めたら最高」と話すおみそはん。暮らしと創作の境界がない、そんな場所が理想なのだそうです。

「うっすら顔に見える家が好きなんです」そう語るおみそはんが想像した外観は、どこか人懐っこくて、街角にいたら話しかけたくなるよう“顔のような家”。2階の小さな窓を“目”に、ひさしを“まぶた”に、木製サッシの大開口は“口”に見立てます。「商店街の中、できればコーヒー屋さんと花屋さんの間に建ってたら最高。人の行き来が見えて、声も聞こえる場所が落ち着く」とおみそはん。商店街の風景にすっとなじみながら、ユーモアと個性が光る外観に、おみそはんらしい“味つけ”が加わっていきます。

外観のレファレンスにあげてくれたのが、Doliveが外観探訪部でも取材をした、京都にある「顔の家」。一見奇抜にも見えますが、意外と周囲に自然と馴染みながら佇みます。前を歩く人がちょっと楽しくなる、そんな外観デザインも素敵です。
「オーニングテントに憧れがあって」とおみそはん。商店街のお肉屋さんをイメージして、オレンジと白の太ストライプのカラーリングに。まさに商店街にそのまま馴染んでしまう雰囲気。
ぬいぐるみ好きのおみそはんと旦那さんは、なんと100体以上のぬいぐるみがあるそう。ぬいぐるみたちのためのキャットウォークならぬ「ぬいぐるみウォーク」を壁に設置するのが理想とのこと。

家の外観が“顔”なら、次に考えるのは“おなか”にあたる内観。
「真ん中に大きなキッチンがあって、料理も音楽もつくれる。いろんなことができる場所が家の中心にあるのがいいですね」。そう話すおみそはんが思い描いたのは、ひとつの大きな作業台兼キッチンを中心に据えた空間。室内は全体的に明るい色調で統一。床はナチュラルなウッドのヘリンボーン張りに。壁の一部には、背景紙のように色を変えられる可動式パネルを設け、撮影や配信、ちょっとした展示やイベントにも対応できる“スタジオ的な一角”もと想像が広がります。

「ぬいぐるみも楽器も、子どものおもちゃも、“出しっぱなしOK”の家にしたいんです」 と話すおみそはんにとって、すべてが日常の一部。すぐに手が届いて、すぐに遊べて、すぐに作れる。その自由さこそが、“暮らしの理想形”なのかもしれません。

おみそはんがNo.00をキャンバスに思い描いた、理想の家のカタチがこちら

窓と小さな庇

2階の窓を“目”に、ひさしを“まぶた”に見立てて顔の家のデザインに。窓枠は定期的に塗り替えたいと細部までDIY精神が根付いています。

ぬいぐるみ用窓

「家の中にぬいぐるみが外を眺めるための小さな窓が欲しい」とおみそはん。日替わりで外を眺められるように、FIXの小窓を。顔の家の“鼻”も担当!

ストライプのオーニングテント

口ひげのポジションには、オレンジと白のストライプ柄の軒先テントを。お肉屋さんをイメージしたオレンジと白の太いストライプ柄。外壁は漆喰塗りでシンプルながらもテクスチャーを加え、オーニングが際立ちます。

Her 3 Essential Items for No.00
実際に制作に使う機材はもちろん。ウクレレやキーボードなど、暮らしの中で自然に音が出せる楽器も大切な存在。子どもと並んで音を鳴らしたり、料理の合間にメロディを打ち込んだり。制作も遊びも隔てずに、日常のすぐそばに置ける道具として、新しい家にも持っていきたいとのこと。
おみそはんの暮らしに欠かせない存在が、たくさんのぬいぐるみたち。手狭になり旦那さんの実家に預けているぬいぐるみたちも、この家に呼び寄せたいとおみそはん。じつは、ぬいぐるみにもしっかり名前もつけているそうで、例えばおさるのジョージの人形には、「ジョーイチ」や「ボーイジョー」、「リルジョー」などの名前があるとのこと。
恐竜のフィギュアや、ビー玉が転がる大型タワーなど、2歳の息子さんのお気に入りのおもちゃも、家の中にしっかり居場所をつくってあげたいとおみそはんは話します。

家づくりは、暮らしの表現!

「ここで何をしたいか?って考えると、どんどんアイデアが湧いてきて、すごく楽しかったです」。

はじめは家を建てるなんて、自分には関係ないと思ってたと言っていたおみそはん。
でも、プレーンな「No.00」というキャンバスに向き合う中で、自分の好きなもの、やってみたい暮らし、子どもとぬいぐるみと一緒に過ごす日常が、どんどん形になっていったそう。

「土台があると、妄想がどんどん具体化していくんだなって思いました。家って、もっとカジュアルに考えていいんですね」。

そんなおみそはんが名付けたこの家のタイトルは、出身地・御殿場にちなんで「創作御殿」。暮らしと表現、子育てと遊び、食と音楽がゆるやかにつながる、おみそはんならではの空間ができあがりました。

DJみそしるとMCごはん さん

「おいしいものは人類の奇跡だ!」をモットーに、トラック、リリック、アートワーク、映像などを自ら制作し、料理と音楽の新たな楽しみ方を提案する、超自家製ラッパー。 まぎらわしい名前だけど、一人。Eテレの番組「ごちそんぐDJ」でお茶の間に進出。CM音楽や絵本の制作、コラムの執筆、ワークショップ講師など、その活動は多岐にわたる。各地の食材をフューチャリングに迎える出張食堂『ジャスタジスイ食堂』も不定期で開催している。

Illustration/ 五味健悟 Edit, Text/ 中島直樹

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