Jeep,新海宏樹,小泉貴之,林哲平,ジープ DATE 2022.11.01

Dolive meets ≪ Car ≫
Jeepブランドマネージャー新海宏樹とアートディレクター小泉貴之が考える、こんなファサードの家がイイネ。

ファサード研究会とは?

「家ってもっと住む人自身がラフに楽しくデザインできたらいいよね。それができたら、街並み全体がもっとオシャレで可愛くなるはず」という想いを胸に、家の顔であるファサードにフォーカスして研究していく企画。毎回、とある業界のオピニオンをゲストに迎え、家づくりをもっと自由にオシャレに発想するためのアドバイスを伺います。

今回の研究テーマ
「自動車業界の視点で考える、家のデザインや家族の暮らしって?」

「ファサード研究会」略して「ファサケン!」の第2回目のゲストは、共にJeepのブランディングを担当する新海宏樹さんとアートディレクターの小泉貴之さんです。Dolive主宰の林が「Jeepのデザインは四駆の最高峰!」とベタ惚れする車の魅力を世に伝えるお2人と共に、これからの「家のデザインと家族の暮らし」について話し合います。
新海宏樹 さん

Stellantisジャパン Jeepブランドマネージャー
日本の大学卒業後、英リーズ大学大学院にて経営学を学び、帰国後は外資系大手化粧品会社で営業およびマーケティングに従事。2012年より現職、Jeepの広告戦略やマーケティングに携わる。

小泉貴之 さん

アートディレクター
大学卒業後に渡英し、2003年よりテキスタイルデザイナーとして活動。2009年に独立し、現在はフリーランスのアートディレクターとして、Jeepをはじめとする企業広告のデザインを手掛ける。

四駆車といえばJeep!
ずっと変わらない「顔」の理由

  • 編集部
    編集部

    ファサード=外観、つまりは“住まいの顔”です。今回、Jeepにまつわるお2人をお呼びした理由も“顔”にあります。

  • 林さん
    林さん

    Jeepの顔って、めちゃくちゃ印象的じゃないですか。僕からすると、もはや「四駆=Jeep」のイメージ。そのくらい絶対的なインパクトを持つJeepさんなら、最高におもしろい家を考えそうだな、と。

  • 新海さん
    新海さん

    そもそもJeepのルーツは、1941年に誕生した「ウィリス」という米軍の軍用車なんです。第2次世界大戦直後に大統領に就任したアイゼンハワーが、「Jeepがなければ勝てなかった」と発言しているくらい屈強。その当時から、デザインのベースは変わっていなくて。

  • 小泉さん
    小泉さん

    特に象徴的なのがJeepの顔の部分、フロントグリルですね。軍用車だった当時の9本から7本にシフトしているものの、デザインは一緒。それに台形のホイールアーチも、初代からずっと変わりません。

  • 新海さん
    新海さん

    台形のホイールアーチって、すごくJeep的なんですよ。ホイールの上部が広く開いていれば、簡単に手を突っ込める。要は修理が簡単。修理のために閉じずに開いておく考え方は、とてもアメリカ的ですよね。合理性の象徴というか。

  • 林さん
    林さん

    合理性を重視し、「時代が変わっても変わらない」を地で行くのがJeepというわけですね。その姿勢は、めちゃくちゃかっこいい。

  • 小泉さん
    小泉さん

    Jeepのデザインは機能性ありき。見た目のかっこよさを重視した結果ではなく、機能性を重視した結果がこのデザインになったんです。

  • 新海さん
    新海さん

    電気自動車に対する考え方もそう。Jeepでは2020年に電気モーターを搭載したモデルを出しましたけど、ベースのデザインは変わらない。考え方に関しても、エコより先に「電気で走れれば、静かな山の環境をありのままに楽しめるよね」という発想があって。

  • 林さん
    林さん

    そのお話を聞いていると、耳が痛いですね(苦笑)。反対に日本の住宅は、ある意味、変わりすぎだから。

  • 小泉さん
    小泉さん

    確かに昔ながらの日本家屋って、最近はめっきり見かけないですよね。日本家屋には、日本家屋の良さがあるはずなのに。

  • 林さん
    林さん

    昔は誰よりも家のことを知る大工さんの目線を大切に、家が建てられていたはずなんです。それが今は軽量化や低コスト化に意識が集中して、結果的にデザインも画一化。日本の住宅がつまらない理由は、ここにある気がしますね。

どこへでも行けるJeepは
家族の頼もしき相棒

  • 編集部
    編集部

    画一化を嫌い、個性のある車に乗りたい。Jeepのオーナーさんには、そうした人が多い印象があります。

  • 新海さん
    新海さん

    車の個性を大事にしたいのと同時に、オンオフのメリハリを大切にする方に愛されているのがJeepですね。平日は都市部でしっかり働きつつ、休日はアクティブにお出掛けをする。そうした30代、40代のファミリー層がJeepのコアユーザーです。

  • 林さん
    林さん

    今の若い人って柔軟ですからね。オンオフの切り替えがうまいし、都会と地方を行き来する二拠点生活が増えているのも、その現れ。仕事も遊びも妥協せず、両方のバランスを取るのがすごく上手。

  • 小泉さん
    小泉さん

    Jeepのコンセプトである「Go Anywhere, Do Anything.」も、林さんのお話に通じますね。Jeepがあれば、どこへでも行けるし、何でもできる。本物・自由・冒険をキーワードに、都市部に住んでいても休日の遊びを妥協せず、むしろ後押しするのがJeepなんです。

  • 新海さん
    新海さん

    荒野もすいすい走れる駆動力の一方、本物志向のJeepのデザインは、都会の街並みにも映えます。どんな場所に行くにも、何をするにも乗る人に寄り添う、相棒のような存在。

  • 林さん
    林さん

    そうした万能性はもちろん、Jeepがファミリー層に愛される理由って、やっぱり強さにある気がして。Jeepの印象って、とにかく強い。家族を絶対に守ってくれそうな安心感があるじゃないですか。

  • 新海さん
    新海さん

    実際にJeepのオーナーさんにお話を伺っても、「頼もしい相棒」「人生の相棒」と表現される方が多くて。「家族を守る相棒」として捉えていただいていますね。

Jeepが家を考えるなら
人生に寄り添うユニットハウス

  • 編集部
    編集部

    住まいも車と同様に、家族の相棒であるべきですよね。するとJeepが家やファサードを考えるとしたら、どんなデザインになるのでしょう?

  • 新海さん
    新海さん

    そこはJeepと変わらず「Go Anywhere, Do Anything.」。理想はずっと変わることのないコンセプトに暮らしの要素をプラスした、「Go Anywhere, Live Anywhere, Do Anything.」な家ですね。

  • 小泉さん
    小泉さん

    そのコンセプトをどう表現するのか。考えついたのが、究極にシンプルなユニットハウス

  • 林さん
    林さん

    なるほど、ジョイントの考え方だ。

  • 小泉さん
    小泉さん

    箱形のユニットを自由に組み合わせていけば、部屋を増やすのも減らすのも簡単。結婚して子どもが生まれ、兄弟や姉妹ができ、いずれは子どもが巣立っていく…。住む人の人生に寄り添うような。

  • 林さん
    林さん

    合理性を重視したホイールアーチの話がありましたけど、ユニットハウスも超合理的ですよね。ジョイントが可能なのも無駄のない四角いフォルムだからだし、安定性も抜群。まさに「Live Anywhere」、荒野に建てることも夢じゃない。

  • 新海さん
    新海さん

    それに移築も簡単だから、家を受け継ぎやすい。サステナブルを考えることは自動車業界の命題です。ユニットハウスなら住む場所は巣立つ子どもが自由に選びつつ、家そのものは引き継げますよね。

  • 林さん
    林さん

    その視点もJeepらしいというか、自動車業界ならではですよね。実はユニットハウスは、資材の面でもサステナブル。究極にシンプルな四角形だから、余計な端材が出にくくて。

四角い箱のつながりが
家族のつながりをも豊かにする

  • 編集部
    編集部

    Jeepが考えるユニットハウスが実現したら…。考えるだけでわくわくしますね。

  • 小泉さん
    小泉さん

    ユニットハウスなら、住む場所に縛られる必要がなくなりますよね。引っ越しが簡単になるし、緻密にデザインされた住宅では難しい、絶景を眺められる崖の上にだって住めるかもしれない。

  • 新海さん
    新海さん

    同様の考え方で、住まいを2つ持つ二拠点生活のハードルも下がるしね。僕ならスキーのできる雪山に建てるかな。僕自身がスキー好きだから、子どもにも趣味を伝えたい。家という箱を子どもに譲るだけじゃなく、趣味も一緒に受け継いでいく感じ。

  • 林さん
    林さん

    それにユニットハウスって、いわゆる二世帯住宅にも対応しやすいと思うんですよ。今の二世帯住宅って、ものすごく妙じゃないですか。一緒に住むといいながら家を2つ建てて、玄関まで別にして、「いったい何なの?アパートなの?」みたいな(笑)。

  • 新海さん
    新海さん

    分かるなー。確かに異様かもしれない(笑)。

  • 林さん
    林さん

    それがユニットハウスなら、家族1人ひとりに箱を渡して、「自由に住みましょうね」で終わり。個々のスペースを明確に区切るからこそ、一緒に住むことが苦にならないし、これってむしろ、家族のつながりを深めると思うんですよ。

  • 小泉さん
    小泉さん

    各ユニットを四角くジョイントして、ロの字に囲まれた坪庭を作ってもおもしろいですね。坪庭に面して壁一面のガラス窓を作れば、それぞれの部屋にいてもつながっている感じがするし。

  • 林さん
    林さん

    ですよね。窓にはしっかりブラインドを付けて、プライベートも守れるようにして。大きなガラス窓って、すごく重要な要素。視覚に抜けが生まれるから、部屋がすごく広く見えるんです。

  • 小泉さん
    小泉さん

    なるほど。建てる場所によっては、外向きに窓を作ってもいいですね。外の景色に向けて大きな窓を作れば、借景も可能という。

  • 林さん
    林さん

    ちょっと危険な断崖絶壁に住むような場合には、崖に面した壁を完全にクローズしてしまえば安心だし。ユニットの四角いフォルムって、頑丈なイメージが強いですよね。そこもJeepに通じるな、と。

  • 新海さん
    新海さん

    外壁の色も変えやすいしね。塗り替えちゃえばいいから。住む場所に擬態してもいいし、あえてポップな色にしてもいい。さらには平面の屋根を利用して、ソーラーパネルも付けられる。

  • 林さん
    林さん

    そのアレンジのしやすさも、移築しやすさや端材の少なさも、すべては超合理的なユニットをベースにしているからこそ。見た目のかっこよさを前提にせず、大事にすべき機能からデザインを考えれば、アイコニックな家は作れる。勉強になりました(笑)!

今回の研究結果
「シンプルでイイ!四角い箱から生まれる、唯一無二のファサードと暮らし」

Jeepにまつわるお2人と「家のデザインと家族の暮らし」について話し合った第2回目「ファサケン!」。研究結果としては分かったのは「オシャレさやかっこよさを前提にしなくてもいい。機能性を極めた合理的な思考から家を考えていけば、その結果、アイコニックなファサードが生まれる」ということ!突き詰められた機能性の先にJeepのデザインが生まれたという歴史の事実にも触れ、そのかっこよさにも改めて納得のセッションでした。

また、ファサケン!で考えた家をCGハウスで再現。詳しくは「荒野にも、雪山にも、建てられる?どんなシチュエーションにもフィットする家とは」をチェック!

そして、Jeep®によるライフスタイル・ウェブマガジン「RealStyle by Jeep®」でも、Doliveとの連動記事が読むことができます。
記事はこちらから

Photography /浦将志 Text/大谷享子 Illustration/高城琢郎

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