倉庫をリノベした蔵前の旗艦店で、
GORDON MILLERの世界観を深堀り。
DoliveがGORDON MILLERと手を組み、好きなものを全部詰め込める「ガレージ」を中心に据えた「THE HOUSE GARAGE PROJECT」。
今回は、2021年11月に蔵前にオープンした「GORDON MILLER KURAMAE」を訪問して、ディレクターの猿渡大輔さんにお話を伺いながら、その空間づくりを通してGORDON MILLERの世界観をご紹介します。「まるでテーマパークのよう」というファンもいるほどの店内では、ガレージだけでなく部屋の中でも役に立つアイデアを見つけることができました。
GORDON MILLERってどんなブランド?
「ガレージから拡張するライフスタイル」をテーマに、ガレージや車を中心に居住空間やアウトドアまでをシームレスに繋ぐブランド、GORDON MILLER。
オリジナル仕様にカスタムされた車から、カー用品やアパレル、ライフスタイルグッズまで製作している同ブランドには、車内はもちろん、屋内でも屋外でも機能的に使えるアイテムが豊富に取り揃えられています。
そんなGORDON MILLERの世界観と、Doliveが出会ったことからスタートした「THE HOUSE GARAGE PROJECT」。ガレージを中心に据えてインドアとアウトドアを繋ぐというコンセプトに、期待が膨らみます。
天井5m超えの元工場をリノベーション
広々としたガレージ空間!
120坪ほどの建物に5メートル超えの天井を備えたGORDON MILLER KURAMAE。スケールの大きなこの建物、もともとは船舶エンジンの製造工場だったのだとか。「車を10台ほど入れることができて、整備用のピットが作れるというのが大前提でした。さらにこの無骨とも言える内装を利用すれば、建物自体には手を加えずにGORDON MILLERの世界観を表現できるな、と思ってこの場所を選んだんです」
日本ではあまりお目にかかれないような、スケールの大きな空間。そのコンセプトを尋ねると、「バイク屋とショップやカフェが一緒になったような業態のお店にしたかったんですよね。基本的には商品の考え方と一緒で、機能を優先して必要以上に作り込まないようにデザインしました」とのこと。
そう思って入り口をふと見ると、海外のレストランのイメージで取り付けたというボックス型の看板が。経年変化を楽しみたいと、あえて木材で作っているのだそう。
什器は業務用部品?!
取り入れたくなるインテリアアイデア
単管で作られた足場に取り付けた棚に、貨物を固定するベルトで天井から吊られたハンガーラック。さらにコンクリートでカウンターを、業務用のパレットで小上がりを作ったりと、空間のアイデアがあちらこちらに。工事現場に使われているようなアイテムを使いながら、ブランド独自の世界観に落とし込むそのセンスは、思わず家づくりにも取り入れたくなってしまいます。
「皆さんにも馴染みのあるネットショップで購入したものもかなり多いんです。半端におしゃれに飾り立てられたものは選ばすに、業務用の極力シンプルなものを配置して、そこに木材を加えることで、無骨すぎないバランスに整えています」
このショップのために作られた什器を使うのではなく、既にあるものを応用して作り上げられた空間にも、不思議とGORDON MILLERらしさが。壁に取り付けられた木枠や、有孔ボードで作られた見せる収納、ファザードの黒い格子窓などは「THE HOUSE GARAGE PROJECT」にも通ずるディテールになっています。
ガレージでも車でも、もちろん家でも!
シームレスに使えるGORDON MILLERのグッズ
コヨーテとオリーブ、そしてブラックで統一された機能的なアイテムは、ガレージや車だけでなく、屋内でも活用できそう。
「このフォールディングコンテナは、収納するだけでなくテーブル的な使い方もできるため、家でもアウトドアでも活躍すると思います。横からも開けられるから、積み重ねても出し入れしやすいし、簡単に畳むこともできるんです」
さらにブルーとイエローをテーマカラーとした日用品も。
「隠れたヒット商品が、このマルチペーパータオル。もともとは洗車時に車を拭き取るワイプなのですが、吸水・吸油性に優れていて破れづらく、汚れても洗って繰り返し使えるので、キャンプでもキッチンでも活躍してくれます」
こだわりが詰まったアパレルからカスタムカーまで。
GORDON MILLERのすべてが詰まった空間に。
そしてブランドの世界観をさらに確固たるものにしているのが、細かいディテールにまで凝って作られたアパレルライン。
車中泊のための工夫が凝らされたフリースや、運転しやすいように袖が前フリになっているシャツなど、車を愛するGORDON MILLERならではの洋服が並んでいます。
カスタムカーからアパレルライン、そしてティッシュケースまで、多岐にわたるGORDON MILLERのアイテムたち。その全カテゴリの商品を一度に見られる場所は、実はこれまでなかったのだとか。
「訪れた方からは『あ、こんなものもあったんだ』とか『この世界観は、やっぱりいいな』『まるでテーマパークみたいですね!』というような声を頂きますね。一般のショップに比べても滞在時間はかなり長く、2時間ほど見られる方も珍しくありません。車をお持ちでないお客様から『本気で車を買おうと思いました』なんて言葉を頂くのも嬉しいです」
GORDON MILLERと考えるあたらしいガレージライフ
そんなGORDON MILLERが、Doliveとともにガレージを中心にした家作りを行う「THE HOUSE GARAGE PROJECT by GORDON MILLER」。
車を介してインドアとアウトドアを繋ぐ「ハブ」としてガレージを真ん中に据えたハウスプランは、吹き抜けとロフトが特徴の開放感あふれる「FLAT」と、限られた敷地を最大限に活かせる3階建ての「COMPACT」の2つをご用意。
下記プロジェクトサイトでは、そのコンセプトとともに詳細をご紹介。家の「添え物」としてカーポートが後付けされることの多い日本において、新たなアプローチとも言えるこの試みは、車を愛する人々の心に必ず響くはず。
GORDON MILLERの世界観が落とし込まれた「居住空間を拡張する家」を、ぜひチェックしてみてください。
Photo / 宮前一喜 Text / 木村浩章