Dolive Doliveってなに?

中村秀一,中込初音,奥富直人,SNOW SHOVELING,BOY,Hi Monsieur,ハイムッシュ DATE 2022.11.01

千人千家
1000人いれば家も暮らしも1000通り vol.1

おしゃれなあの人に理想の家と暮らしを聞いてみた。1000人いれば理想の家も1000通り。その人の暮らしにあった、いろんな家ができるはず。ライフスタイルスナップと一緒に、Doliveの新しいアプリで作った多種多様な家シミュレーションをお届けします。

「読みにくい本みたいに、時間をスローダウンさせる山の中の家」

中村秀一さん/本屋「SNOW SHOVELING」オーナー

世田谷のブックストア・ギャラリー「SNOW SHOVELING」のオーナー。古書、新本、洋書、ZINEなどジャンルレスな本を集めたショップでイベントや企画、気まぐれに出版も行う。神奈川と山梨の境にある山小屋と東京の二拠点生活中。

オーナー中村さん自身が「出会い系本屋」と自称する「SNOW SHOVELING」。入り口から入ると確かに、そこに偶然居合わせた人と座っておしゃべりしたくなるような懐かしくて暖かい雰囲気が広がっています。洋画で見て気になった部屋のイメージをミックスしながら、中村さんがDIYしたという店内。入居したときはスケルトンの状態で、大きな本棚も中村さんがカチコチトントンと自分でくっつけ、ジャンクショップで見つけたり、拾ってきた家具を並べているそう。

「やってみよう精神で、何か工具が必要であれば買ってみて、触ってみて、こうやって使うんだとかやりながら作りました。面白いですよ」

お昼ごはんを食べた後、12時過ぎくらいにオープンをして、18時くらいに店を閉め、誰かと晩ごはんを食べるのが中村さんの基本のライフスタイル。「ショップがお休みの火・水曜日には、時間があれば山小屋に行きます。その小屋も朽ちているのを引き取って直しました。木を拾ってきて、焚き火とかしたり。薪を大中小に切りそろえて、束ねたりとかすると精神がめちゃくちゃ整うんですよ(笑)」

そんな中村さんがシミュレーションしたのは、やはり山の中にある家。

「これ太陽光パネルですよね? なんとなく郊外で、オフグリッドまでいかないけれども、ある程度循環型の暮らしをしたいなと。外観も自然に馴染む色で、経年劣化に耐えうるものがいいですね」

「あとは屋上、好きですねぇ。空が見えるから。太陽とお月様が見えるって良くないですか?」。現在暮らす山小屋でも、焚き火でご飯を炊いたり食べたり、中村さんはオープンエアな空間が好みの様子。内観も外の雰囲気に合った、自然に馴染むデザインをシミュレーションしていきます。

「大きなアイランドキッチンを作って、めちゃくちゃ時間がかかる料理とかをしてしたみたいですね。5時間ぐらいやって5秒で食べるみたいな(笑)。棚は機能性重視でちゃんと閉まるやつにしました。山小屋生活ってホコリとか虫の侵入がすごくて。だから開け閉めできた方が絶対いいんです」

中村さんが理想の家に持っていきたい本。ジェームズ・タレルのアート本、アーティストYuji Hamadaの作品、ル・コルビジェが描いた絵の展覧会図録。「詩と、逃避系の物語と、あとは『遊歩大全』っていう山とかで歩く技術が詰まった本も」

中村さんのシミュレーションIDはWYIICY

「カラフルな家具と小物が映える、白い壁の家」

中込初音さん/インテリアスタイリスト

インテリアスタイリスト。2022年に師匠のスタイリスト岡本真由美さんから独立し、CMやミュージックビデオ、雑誌などの美術セットのスタイリングで活躍中。

世田谷のコーヒーとインテリア雑貨のお店「Hi Monsieur(ハイムッシュ)」で待ち合わせたのはインテリアスタイリストの中込初音さん。「ハイムッシュさんのセレクトが本当に好きで。お仕事でもよく来ています」。棚に並んだ目玉焼きや動物など、モチーフのあるユニークな小物が目を引きます。「キャラクター性があるインテリアが好きかもしれないです。なんだこれ?って思うような面白いデザインのものとか」

インテリアスタイリストという仕事は色々な他の仕事を経て、好きなものに対するフォーカスを絞っていった結果、と中込さん。「最初は家が好きかなと思って不動産の会社でインターンをしたんですけど、途中で家に値段をつけたいわけじゃないって気づいて(笑)、リノベーションの会社に入ったり、インテリアコーディネーターの専門学校に通ったりして。遠回りしたんですけど、そのうちに人が住む空間よりも、撮影とかで出てくるような、縛りがない世界観があるものを作りたいなって思い始めて……そこからは割とブレてないです」

「今住んでいる家は私物の小道具で溢れかえっていて、すごいことになってる(笑)」とのことですが、理想の家はというと、カラフルなインテリアが映える白壁の家。

「壁の色を変えるのもアリかなと思ったんですけど、最近のマイブームは白い空間にカラフルなものを置く感じですね。緑と赤とか、緑とオレンジみたいな組み合わせが最近の好みです」

「ミッドセンチュリーっぽいテイストも好きなので、内観はそういう感じの色使いにしたいな。本当に住んだら家具の色は変えるとして、今回のシミュレーションでは、ドアを緑にしてみました。もし家具も選べるなら、カラフルなものを置きたいですね。日本の昭和レトロっぽいポップな棚とか」

中込さんが理想の家に置きたい雑貨たち。ちょっとクスッと笑える、柔軟剤のオブジェやかわいいモチーフのお皿。「このお皿は壁に飾ったりしたらかわいいですよね」

中込さんのシミュレーションIDはXCFGLU

「3万枚のCDと服を詰め込む、リラックスムードの平家」

奥冨直人さん/コンセプトショップ「BOY」オーナー

渋谷・宇田川町にあるショップ「BOY」のオーナー。ビンテージやアーティストの作品、CDやレコードなどを全国から集めては販売。ショップに立ちながらも、生活の中心は音楽で夜は週4~5でライブに通い、自身もDJとして活躍中。

渋谷の東急ハンズの向かいにあるビルの一室。宇田川町の雑多でカルチャーの香りがする空気をそのまま詰め込んだようなショップ「BOY」がお昼過ぎにオープンします。オーナーはTommyさんこと奥冨直人さん。24歳のときにこのお店を開いてから、ヘルプで人をいれつつも、ほぼ一人で突っ走ってきたといいます。
「セレクトはバイイングチームと僕とで出会ったもの。国内外にバイイングに協力してくれている方もいるので、それを見せてもらったり。コレクターの方から直接買い付ける事もあります。広い家の部屋ごと倉庫の様にいろんなものを集めている人がいて」

「BOY」は服がメインですが、夜はほとんどライブに行く奥冨さんのインスピレーション元は常に音楽。「音楽でいいなって思ったものをムードで感じとってます。ロックファッションとかHIPHOPファッションを伝えたいわけではなくて、オルタナティブな方向でセレクトしてる。だから色んなところに遊びに行く好奇心が途絶えないし、いつも今が一番面白いです。古いものを買い集めて、それに命を与えるくらいしかできないけど、自分が好きなものをたまたま好きな人がこれいいよねって言って集まってくれるのが楽しいですね」

店に、活動にと夢中になり、最近まであまり自分の家のことには興味がなかったという奥冨さん。「ほとんどオブジェと、CDと服、みたいな感じです。生活雑貨とか、家電とかも必要最低限しかなくて、テレビもないし。CDは3万枚ぐらい無理やり詰め込んで、押し入れパンパンて感じ」。コロナ禍で家で過ごすうちに、「ようやく今、家が楽しい」と言います。

そんな奥冨さんがシミュレーションしたのは「CDと服が入る、温かい雰囲気の1階建ての家」。「高い建物がそんなに好きじゃないんで。怖いんすよね、高い建物。3階以上に住んだことがなくて。あとはめちゃめちゃ天災にビビってるから、海の近くも絶対住みたくない。街がいいですね、世田谷区とか」

「素材は硬かったり、鉄っぽい印象を避けたかったので、木とか温かい感じの色で合わせました。昔はスタイリッシュなものも好きだったけど、いつからか温かい印象のものが落ち着くというか、暮らしはカッコつけない方がいいなって思って。車は無免許だから友達の車が置ければいいかな」

インテリアには「BOY」にもある畳の小上がりスペースも。「住むなら日本の家が好きかも。落ち着くし。床はカーペットがいいですね、薄い色の。あとはCDを入れるから収納作らないと(笑)。持ってるものがカラフルなものが多いから、中の色はシンプルにしたいです」

奥冨さんが理想の家に持っていきたいぬいぐるみ、CD、本。「本はね、最近出たものの割合少なくて、今のムード。アヴリルとか。CDも今聴きたいものですね。ぬいぐるみは子どもの頃から大好きで。子ども部屋の写真を家に貼ってるんですけど、それにもぬいぐるみが並んでるんです」

奥富さんのシミュレーションIDはDTMEXS

Doliveのアプリを使って作った、三者三様の家が完成! それぞれの理想を具体的に描いただけあって、まったく違うシミュレーションになりました。 新しく登場したこのアプリには、他にもいろんな人のいろんな家へのアイデアがいっぱい。まずはあなたたの好みに合った家や暮らしのヒントを見つけるところから、理想の家づくりを始めてみてはいかがでしょうか。

Photography/小林真梨子 Text/赤木百(Roaster)