まるで3兄弟!2匹の猫とゆづきくんが仲良く暮らす秘訣 ー後編ー
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前回に引き続き、新井さんのご家庭におじゃましているよ。小学生の「ゆづき」くんと、2匹の猫「おいも」さん&「ももも」さんの暮らしから、子供と猫がいっしょに安心して暮らすために、あらかじめ考えておきたいことや、注意したいことを学ぼう!
〈今日のテーマ〉
子供も猫が、安心・安全に過ごすには?
●お迎え時期は、子供の成長を見て決める
おいもさんが今のおうちに迎えられる以前に、新井さんの実家には「先代おいも」さんというおばあちゃん猫がいたそうです。21歳まで生きたご長寿猫で、赤ちゃんだったゆづきくんも、帰省中に先代おいもさんと過ごしていました。
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おいもさんの名前は、先代のおいもおばあちゃんから受け継いだんだね。
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ぼくも、先代のように長く元気でいられるようにってね。お母さんに聞くところによると、赤ちゃんの頃のゆづきにいちゃんは先代のことが大好きで、「おいもおいも〜」ってよく追いかけ回していたんだって。
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おいもばあちゃんは、怖がったり怒らなかったのかな?
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「されるがままの穏やかな猫」だったって聞いたの。ママはこの家を購入してすぐに保護猫を迎え入れたかったけれど、新しく来た猫が同じように追いかけられたらストレスになるかもって、心配だったんだって〜。
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“おもちゃ”にされてもあまり気にしない猫もいれば、我慢してストレス溜めちゃう猫もいるし、怖がって逃げちゃう猫もいる。相性がうまくいくとは限らないもんね。
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そうだよね。だから猫を迎えるのは、ゆづきにいちゃんが物心ついて、「ちゃんとお世話できる」って約束ができるまで待つことになったの。それから家族みんなで「小学生になったら」って話して、最初に迎えられたのが僕ってわけ。
●ときには、そっと手助けを
ゆづきくんに抱っこしてもらっても、暴れたりせず、心地よさそうにしている2匹。新井さんに聞くと、「おいもばあちゃんを抱っこしていたときよりも、ずっと上手に抱っこしてくれるようになった」とのこと。
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子供が猫を抱っこすると、だいたい猫がブラ〜ンって垂れ下がるよね...! でも、ゆづきくんの抱っこを見てびっくり。しっかり安定してて、気持ちよさそうだね。
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抱っこの方法は、ママがゆづきにいちゃんに教えてあげてたの。やさしく体を持ち上げてから、おしりを支えてあげるといいよって。
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ボクも空中に浮く感覚は苦手だけど、そんなふうに密着できる抱っこなら安心できるな〜。
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お母さんも、ゆづきにいちゃんと僕たちのことをよく見て、さりげなくサポートしてくれているんだよね。
●猫も子供も自由に動けるリビング
子供と猫の共通点は、室内でもよく動き回ること。ともに安全に過ごすためには、ぶつかったり、転んだりする事故を極力避けたいものです。
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リビングは、すっきり片付いていているね。猫が走っても家具にぶつかりにくいし、飼い主さんたちも動きやすそう!
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うん!ママがきれいに掃除してくれてるの〜。ゆづきにいちゃんが投げてくれるおもちゃを思いっきり走って追いかけられるから、このお部屋大好きなんだ。
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お母さんは、僕が入り込んだ棚やソファカバーに「おいもがいます」の張り紙をしておいてくれるよ。だから、扉の中に閉じ込められたり、気づかずにおしりで踏まれちゃうこともないんだよ。
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この床、光が反射していて、部屋の中も明るく感じるね。
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入居前に、フローリングに「UVコーティング」を施したんだって。ひっかき傷もつきにくいし、汚れも落としやすいんだよ。
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へえ〜! ボクごはんを一気に食べて吐いちゃうときあるから、きれいに掃除できるお部屋っていいな。ツヤツヤしているから、肉球も滑りにくい!
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わたちがダダダって思いっきり走っても滑らないの。ゆづきにいちゃんが走っても転びにくいんだって!
●猫トイレは、猫も人も“納得”の場所へ
猫用のトイレは、1日の多くを過ごすリビングやダイニングに置くと、飼い主さんが排泄の様子をチェックしたり、すぐに掃除もできるので理想的......ですが、間取りなどの条件によっては、食事スペースとの距離が保てず、配置がうまくいかなかったりも。
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猫用のトイレはどこにあるの?
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2階にあるよ。お母さんは、置き場所にすごく迷ったみたい。リビングだと食事の場に近くなってしまって、ニオイが気になるからって。
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それに猫は静かなところだと、落ち着いて排泄しやすいけれど、子供がいるおうちは、リビングで静かにというのは、なかなか難しいもんね。
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だからママは、階段上がってすぐのところに置いてくれたの。砂をざっざっとかく音はリビングからでも聞こえる。音を聞いたら、ママがすぐに掃除しに来てくれるよ〜。
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ボクたち猫はトイレの清潔さに、こだわるからね。トイレがいつもきれいだと、ストレスなく過ごせるよね!
【まとめ】
子供と猫が、いい関係を築くには?
- お迎え時期は、子供の成長を見て決める
- ときには、そっと手助けを
- 猫も子供も自由に動けるリビング
- 猫トイレは、猫も人も“納得”の場所へ
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子供と猫がいっしょに過ごす姿って微笑ましいけれど、猫がストレスになったり、子供がパンチされたりしないための暮らしの工夫は必要なんだ。迎えるタイミングを見極めたり、環境を整えてあげたり、ときにはおとなが接し方をサポートしてあげたり。「安心」がたくさんあるからこそ、楽しさでいっぱいの家になるんだよね。
photography/服部希代野 text/本木文恵