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DATE 2021.01.26

家も王子も驚きの白さ!”洗濯”のために建てた家と洗濯王子 ―後編―

長野県南箕輪村に「センタクアトリエ」を要するお家を建てた洗濯家の「中村祐一」さん。洗濯に適した家は生活しやすい家でもあるとのこと。では、そんなお家で365日行われる洗濯はどんなものなのだろう。前編に続きお話を聞いた。
中村祐一さん(36)

長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から洗濯アドバイザーとなり、現在は「洗濯家」。「衣・食・住」における「衣文化」の革新に取り組む。「洗濯王子」の愛称で、テレビ・雑誌など各種メディアにも多数出演。

アイロンがけから朝は始まる

中村さんの朝はアイロンをかけるところから始まる。中村さんは言う。「家に帰るまでが遠足で、アイロンがけまでが洗濯」。洗濯機を回して、干したら終わりではないのだ。そんな中村さんの洗濯の様子を見てみよう。

アイロンのスチームが朝の光に照らされて綺麗!

―洗濯は朝から?

中村さん:
僕は毎朝アイロンがけからスタートとします。家が仕事場なので、切り替える意味もあると思います。そして、掃除機をかける感じですね。

―掃除機もこだわっていたりするんですか?

中村さん:
この部屋にはこの掃除機、みたいなことはないです!きれいにすることにこだわるというより、アイロンや掃除をすることで気持ちを整える感じです。

―なるほど。アイロンもたくさん持っているんですね!

中村さん:
どのアイロンがいいのか、試すためにいろいろ揃えていますが、僕のお気に入りは「ティファール」です。

―なぜですか?

中村さん:
「熱」の扱いが上手いです!これは、さすがポットやフライパンなどもつくっているメーカーだなと思いますね。

―料理など、他の家事もやられますか?

中村さん:
コーヒーにはこだわっています。焙煎からやるんです。実家がコーヒー屋だったら、コーヒー王子になっていた可能性もあります!
コーヒー王子…なんかかわいい!

―そういったこだわりについて奥さんから何か言われたりは?

中村さん:
どうぞお好きに、という感じです。コーヒーを焙煎してキッチンを汚したままにしておくと、怒られることはありますけどね(笑)。

王子は年中部屋干し

―そのあとに洗濯ですか?

中村さん:
日々の洗濯は夜にします。

―えぇ!晴れた日の朝とかが洗濯日和じゃないんですか?

中村さん:
基本的に僕は一年中部屋干しです。この部屋に干します。
一年中部屋干し!?

晴れていても雨でも部屋干し。部屋干しをする前提で、干すところが備え付けで設計されている

―部屋干しは雨の時の苦肉の策だと思っていました

中村さん:
外のデメリットは紫外線もそうですし、天気にも左右されますし、外の汚れもくっつくわけです。

―部屋干しって臭くなる代名詞みたいなとこないですか?

中村さん:
部屋干しで臭くなるのは、汚れが落ちていないからです。干し方や干す場所が原因ではなく、洗い方が原因です。
まじすか…
中村さん:
臭わなくなる方法の1つとしては、皮脂などのアブラをしっかり落とすことですが、お湯で洗うのが手っ取り早いです。あとは、最近は柔軟剤が過剰になりがちなのも問題ですね!

カレーのシミは消える

―今後は部屋干ししかしないことにします!

中村さん:
そういうわけでもないんです。たとえば、カレーのシミがついた時は、外に干します。紫外線でシミが消えるので。ケチャップのリコピンとかも消えますね。

―ケチャップ消えるんですか!

中村さん:
普通に洗って外に干せば消えます。紫外線に当てることが大切なので、都内だと2、3日じっくり干していたらいいと思います。
干すだけとか最高!

―あのシミは消えないものと思って、家でミートソース食べる時は上半身裸で食べていました。冬のミートソースはキツいんですよ、上半身裸で寒いから!

机には歯ブラシもあれば、プロ用のシミ抜きガンも並ぶ!

新しい汚れに出会うとウズウズ

―汚れにイラッとすることはないですか?

中村さん:
どっちかというと試したくなってウズウズします!

―家族でカレーうどんを食べに行く時に、わざと白いシャツを着て行くとか?

中村さん:
そこまではしないですけど、汚れに対してポジティブです!
そんな人はじめて…!
中村さん:
そもそも白い服だろうと汚れることを気にしないですし、子供に対しても「なんで汚したの!」みたいなことはないです。新しいシミだとウズウズします!

洗濯を待っている時も楽しそうな王子

―愛というか変態的ですね!

中村さん:
そうですか?(笑)子供が2人いるのですが、成長で汚れが変わるのが面白かったりします。小さいうちは食べこぼしとかですごい量の汚れがつきますが、徐々に少なくなって来る。

―なるほど!

中村さん:
そしたら、絵の具の授業が始まり、習字が始まり、汚れが変わるんです!成長する喜びと、汚れが変わる喜びがあります!
私は独身だから全く共感できないけど、そうなんですね!

―ちなみに、落とせないシミってあるんですか?

中村さん:
汚れ自体だと墨が落としにくいです。上の子が今年から習字が始まっていよいよきたかと!ウズウズしています!

―変態的が過ぎて愛なのかな、ここまで来ると!

同じような白いシャツも実は違うブランドで、こだわりを持って選んでいる

そば打ちみたいな洗濯を

―洗濯が好きでなくても、楽しくなる方法とかありますか?

中村さん:
そば打ち的な洗濯をして欲しいと思っています。
そば打ち?
中村さん:
そば打ちってお父さんとかはこだわるじゃないですか?でも、毎日の料理でそば打ちってやらない。

―絶対にやらないですね、やりたくもないかも!

中村さん:
洗濯にもそういうのがあって、毎日はやらないけど、日曜日はシャツを真っ白にする洗い方をやるとか。

―特定のものに愛を注ぐ洗い方ですね!

中村さん:
そうですね。

お湯をためた桶に粉末洗剤を溶かし、シャツをつけておくと襟汚れが簡単に落ちるそう

中村さん:
シャツだけなら桶一つで済むので楽です。脱水だけ洗濯機に任せるのがオススメです。

―なんだか、洗濯がかっこよく見えてきました!

話を聞けば聞くほど、センタクアトリエのような家が欲しくなった。衣食住の衣なので、洗濯は切っても切れないポジションにある。そのような大切なものだから、機能的な方が便利だし、同じやるなら美しくしたい。ただ今はそんなお金はないので、とりあえずそば打ち的洗濯を始めてみようと思う。

Photography/上原未嗣 text/地主恵亮