Dolive Doliveってなに?

rie DATE 2020.04.30

植物とアートや雑貨が見事に調和した、緑とともにある暮らし

奥様の実家近くに注文住宅を建て、カナダ人のご主人と19歳・16歳の娘さんと暮らす、インスタグラマーのrieさん。思い思いに枝葉を伸ばした様々な木々に、アートや雑貨、ラグを絡めた空間は、濃密で、まるで海外のボタニカルガーデンのようです。緑とともに、心豊かに暮らすRieさんに、潤いのある日々の楽しみ方を教えていただきました。
rieさんPROFILE

関西在住。2004年、次女の妊娠を機に注文住宅を建てる。カナダ人のご主人、19歳・16歳の2人の娘さんと4人暮らし。昨年、Instagramをスタート。100鉢を超えるあふれる緑に、世界各地で買い集めた雑貨やアート、ファブリックをミックスしたギャラリーのような空間にファンも多い。

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目指したのは、余計な装飾のないプレーンな空間

 

rieさんファミリーが暮らすのは、関西の郊外にある戸建住宅。16年前、次女の妊娠を機に不動産業を営むrieさんのお父様がリーダーシップをとり、この地に家を構えたと言います。

 

 

「この土地は父から譲り受けた場所なんです。このあたりは緑が多く、教育施設も整っているから、子育て世帯には嬉しい住環境。都心へのアクセスもいいので、いずれ戻って来たいなと思っていたんです」

建てるにあたり、大切にしたことは「余計な装飾のない空間」。それは「シンプルな箱の中を好きなもので飾りたい」という想いがあったから。さらに “視線の抜け” にも、こだわったといいます。

 

「ガラスの間仕切りを採用したり、リビングから裏庭が一直線に見渡せる間取りにしたのがそう。視線が止まることなく奥に広がる景色に流れるので、(実際の面積以上に)空間の広がりを感じることが出来ます」

扉を開けると広がる、ボタニカルガーデンのような空間

 

伸びやかで心地いい空間を手に入れたことで、自然と “グリーンを飾りたい欲” がむくむく湧いたというrieさん。 「試しにリビングに沖縄から取り寄せたウンベラータを飾ったところ、ぐんぐん育ち、3メートルを越える高さに成長したんです。その姿に感動し、眠っていた植物好きのスイッチが入りましたね」

 

 

ボタニカルショップなどでコツコツと買い集め、気がつけば所有するグリーンの数は124鉢! これだけ数が多くても雑多に見えないのは、繊細な工夫があってこそ。

 

「細長い葉や丸い葉など、葉っぱの形にバラエティを持たせながら配置をするなど工夫しています。あとは(鉢を)台の上に乗せたり、背の違うものを組み合わせるなどして高低差をつけ、リズミカルにディスプレイするように心がけています」

「多少邪魔な場所でも、そこが植物達にとってベストであれば飾っちゃう」とrieさん。ご家族は「この家は “グリーンファースト” な家だね〜」と言いながらも、植物を優先してくれるのだそう(笑)。

 

お気に入りの雑貨やラグで部屋を満たす

rieさんのお家の第二の主役といえば、雑貨やラグ、アートの数々。旅先や足繁く通うショップなどで出会い、持ち帰ったといいます。とくにラグには目がなく、20年ほどかけて、お気に入りのものを揃えていったそう。

 

「ラグの師匠は、主人の母。最初に迎えたリビングのペルシャ絨毯は、義母行きつけのお店で購入しました。それ以降、アフガンのバルーチ絨毯やトルコのクルディッシュラグなど、家中の床を覆い尽くす勢いで敷いています(笑)」 購入する際は、色のトーンを合わせることを意識しているとか。

 

 

「赤を基調にしたものを選ぶようにしています。そうすれば数が多くても空間につながりが出るので、まとまる気がします」 ちなみにラグは事前にリサーチするそうですが、雑貨は買ってから居場所を考える派。 

 

 

「使い込まれた質感や、人の手が入っていると感じられるものが好きで、いいものに出会うとつい連れて帰ってしまうんですよね。迎えた後に『どこに置こうかな?』と、あれこれ想像を巡らせるのが、何より楽しいです。

 

とくに好きなディスプレイスペースは、玄関前のチェストコーナーかな。安部太一さんのキャンドルホルダーやイタリアの木製女性像、アルフレッドフックスの石版画など、国や価格、有名、無名、新古、見事にバラバラだけど、“心にグッと来るもの” を並べると、どう組み合わせてもしっくり馴染むんですよね」

植物を慈しみ、その成長を身近に感じられる心地よさ

 

rieさんの1日は、愛するグリーンのお世話から始まります。

「デッキに移して日向ぼっこさせたり、水やりしたり、葉を拭いたり、バスタブに浸して水を含ませたり。数が数なので『今日はここ!』とグループ分けして、日々繰り返します。大変だけど、植物に心を寄せ、成長を身近に感じられることが楽しいんですよね」

 

 

昨年、年頃の娘さん達の影響もあり、Instagramを始めたrieさん。
投稿するようになり、植物の手入れにも変化が。

「フォロワーさんからお手入れ方法について質問をよくいただくので、これまで “感覚” でしていたケアを整理したり、品種を調べ直したり。自分も気付きを得るし、いい意味でグリーンと客観的に向き合えるようになりました」
さらに、グリーン好きの人とつながりを持てたことも大きな収穫! 「共通の趣味の人との会話がこんなに楽しいとは(笑)。最近は、グリーン談義に花を咲かせるのも日々の楽しみです」

 

楽しみといえば、リビングの “一等地” に置いた北欧のヴィンテージチェアに座り、植物を愛でる時間もそう。 「コーヒー片手に眺めていると、『あそこに吊り下げたら素敵かも』なんてひらめいたり。植物がプラスのエネルギーを放ちながら、伸びやかに育っている姿を見ると心が潤います」

rieさんの植物とともにある暮らしの楽しみは、これからも無限に広がっていきそうです。

 

text/平田 桃子(verb)