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tomo,和室インテリア DATE 2020.11.30

古きよき和の空間が新しく感じる
ナチュラルでかわいい現代の和室暮らし

オンラインでセレクトショップを運営するtomoさんが暮らすのは、12畳の和室の空間。畳に障子、押入、砂壁というレトロな空間を活かしながら、ナチュラルなインテリアをうまく組み合わせて、リラックスできるお部屋を作っています。「住み始めてからすっかり和室暮らしに魅了されてしまった」というtomoさんに、和室のおしゃれなお部屋の作り方を教えてもらいました。
tomoさん PROFILE

大阪府在住。ファッション、EC関係の仕事をしたのち、独立してオンラインのセレクトショップ「Elää」をオープン。1年ほど前に現在の和室の部屋に引っ越し。温かみのある和室暮らしの様子を投稿したInstagramが人気を集めている。

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たまたま住むことになったのが和室だった

以前は大阪市内のマンションでごく普通の部屋で一人暮らしをしていたというtomoさん。和の空間が好きで和室のある部屋を探していたというわけではなく、家の事情でたまたま住むことになったのが今の和室だったそう。

「賃貸の古い家で、全室が和室。たまたま和室に住むことになったけれど、とくに抵抗はなかったですね。雑誌の『POPEYE』で和室インテリアが取り上げられているのを見て、こういう和の暮らしもいいかもって以前から少し憧れはあったので」

 

 

引っ越し前にリフォームがされていて畳はすべて新品。ふわりと広がる井草の香りが心地良く、抹茶色の砂壁がいい感じにお部屋のアクセントになっていたこともあり、和室に対するネガティブな印象はなかったそうです。

木のアイテムを組み合わせて、温もり感のある空間に

6畳和室の2部屋を、ふすまを外し12畳の一続きの空間にして、お部屋作りをスタート。障子や木の建具と雰囲気を合わせるために、インテリアも木の家具を合わせて温かみのある空間作りを目指すことに。 「和室だから」と気張ることなく、ご自身が好きなアイテムを取り入れたことで自然体の空間が出来上がりました。

 

 

以前住んでいた部屋から持ってきた無印良品で購入した木のテーブルとイスは試しに和の空間に置いてみたところ、「意外と相性がよくてかわいかったので、そのまま使うことにしました」とtomoさん。部屋になじむ色味のテーブルクロスをかけて、気分によって楽しんでいるそうです。

和室への引っ越しを機にベッドは処分し、布団生活をスタート。
「和室暮らしだったらやっぱり布団かなと。毎日テーブルとイスを動かして布団を敷いていますが、慣れれば全然気にならないですし、お部屋も自由に使えるのがいいですね」。

 

本や雑誌が大好きだというtomoさん。お部屋の中に置かれている本棚のいくつかは、ブロックと板を組み合わせて手作りしたもの。「和室に合う家具を探すのは難しいので、雑誌を参考にしながら自分で作ってみることにしました」。背が低くて圧迫感もなく、和の空間とうまく溶け込んでいます。

 

コーヒー片手に本を読んだり、愛犬と戯れたり、友達を招いておしゃべりしたりするときは、小さなちゃぶ台の周りで時間を過ごすことが多いそう。畳の上にナチュラルなカラーのラグを敷いてクッションや座布団を置き、ほっとリラックスできるスペースを作っています。

 

和室インテリアで難易度が高いのが「押入のふすまをどうするか」という点。tomoさんは外せるふすまは外して、白の布をクリップフックで吊して中が見えないように目隠ししています。

 

「押入は大容量で便利なのですが、ふすまはやっぱり隠したいなと思って。無印良品で購入したナチュラルな白地の布をかけました。時々、手ぬぐいやクロスを一緒にかけたり、ドライフラワーを吊したりして、雰囲気を変えて楽しんでいます。リラックスしたいときはスクリーン代わりにプロジェクターを投影して映画を見ることも」

レコード、障子。古いものが新しく感じる

 

音楽が好きというtomoさんの趣味の1つがレコード集め。スマホやPCで手軽に音楽を聴けるけれど、「あえて、物としてのレコードを大切にしたい」のだとか。

「好きなアーティストがレコードを出していて興味を持ったんです。わざわざ買いに行く楽しみ、開けてレコードを載せたときの楽しみ、音楽をかけたときの楽しみがあるのがレコードのいいところ。お部屋に飾ってもおしゃれだし、手で直接触れて愛でられるのがいいなと思います。これらかももっと集めていきたいです」

 

古いものが新鮮で新しく感じる——。この部屋に住み始めてから、前よりもこうした気持ちが強くなってきたそうで、改めて良さに気が付いたものの1つが障子だったそう。

「障子を閉めていても柔らかい光が入ってくるので、日中は部屋の日当たりがいいんです。それに窓のサッシがそのまま見えるより、障子があったほうがかわいい雰囲気になる気がします。今まで馴染みがなかったものだからこそ新しく感じるのだと思います」

 

友達が遊びにきたときも和室に驚かれたようで、「みんな、『おばあちゃんちみたいで懐かしい。落ちつく」って言ってました(笑)』」とtomoさん。ご自身もこの部屋で暮らすうちに和の空間がすごく好きになったそうで、「畳に寝っ転がるのも心地良いですし、井草の香りもすごく落ち着つく。また引っ越すことがあっても、和室暮らしでもいいかなって思います」と話します。

場所や家に、自分の暮らしを合わせていく

今まで和室に馴染みがなく、新鮮に感じるからこそ、「インテリアを考えるのもワクワクする」と話すtomoさん。

 

「今はインテリアを考えるのも、『和の空間に合うか』というのを意識するようになりました。暮らしに場所や家を合わせるのではなく、場所や家に暮らしを合わせていく。 『この部屋でどうやって暮らしていこうかな』と考えるのがすごく楽しいです。最近は和と植物の相性がいいなと思って、植物をたくさん置くようになりました。これからもっと増やしていきたいです」

 

Instagramにインテリア写真を投稿するようになってから、和室のインテリアに悩む人からの相談が届くことが増えたそう。

「『和室だからかわいい空間にできない』『和室だからインテリアを諦めていました』といったコメントをもらうこともあるんですが、そんなに気にしなくてもいいんじゃないかなと思います。木の温もりやグリーン、布との相性はいいと思いますし、壁のへりに引っかけるところがたくさんあるので雑貨やドライフラワーも飾りやすいですし。私自身も、和の要素を自分なりに楽しみながらお気に入りのアイテムを取り入れていきたいです」

 

和室暮らしのヒントがたくさん詰まったtomoさんのInstagramは、どんな空間でも工夫次第で自分らしく快適な空間できるということを教えてくれました。和室の魅力にはまったtomoさんの暮らしが、これからどう変化していくのか楽しみです。