Dolive Doliveってなに?

kannoncoffee,カンノンコーヒー, KANNON COFFEE Kamakura,カンノンコーヒー鎌倉 DATE 2021.09.07

木とガラスが程よい抜け感を演出する、コーヒースタンド

街を歩いていると、外観のデザインを見ただけで入ってみたくなる魅力的な建築に出会うことがあります。「外観探訪部」は、そんな気になる建物の外観にフォーカスし、家づくりのアイデアを学ぶ企画。思わず足を止めてしまう外観デザインから、その魅力の秘密を探ります。

ふらっと立ち寄れる、心地よいラフさが魅力の外観

今回、Doliveが見つけたのはKANNON COFFEE Kamakura。コーヒーの香りに誘われて、長谷寺の門前通りから一本小道を入ると、ガラス張りの開放的なエントランスが出迎えてくれます。
名古屋、大須観音の近くで本店をオープンしたことから「カンノンコーヒー」という店名がつけられ、鎌倉店もまた長谷観音とご縁のある土地にお店を構えています。全国に6店舗あるKANNON COFFEEのデザインは、オーナーの道川さんがディレクションを務めているのだそう。
「気軽に立ち寄れる、街のコーヒースタンド」というお店のコンセプトを、どう外観デザインで表現しているのか、家づくりのヒントになる要素を学ぶべく取材しました。

POINT1:ガラス×ウッドの異素材ミックスで建物の表情を豊かに

カンノンコーヒー鎌倉のガラス窓

元々アンティークショップだったKANNON COFFEE Kamakuraの物件。エントランスを囲う木枠は元からあるデザインだったそうで、この木枠を活かした「全面ガラス張りの店」のイメージが湧き、この物件に決めたんだとか。

ファサード部分の白いブロック、木枠、ガラスなど異素材をバランス良く組み合わせた外観は、いろいろなテイストが程よくミックスされた、親しみやすい雰囲気。外観の異素材ミックスは難易度が高いようにも感じますが、窓枠やフェンスのみ木を選んでみるなど、部分的に取り入れるのがおすすめです。

POINT2:黒のアクセントでメリハリのあるデザインに

カンノンコーヒー鎌倉のベンチ

お店の外観デザインは周囲の景観に馴染むことと、お客さんの目を引くことのバランスが大切。KANNON COFFEE Kamakuraでは、壁の白と木材のナチュラルなカラーをベースに、ロゴとベンチの背にはアクセントになる黒を配色。「無垢材の家に憧れているけれど少しスタイリッシュなデザインにしたい」というときは、窓枠など部分的に引き締める色を取り入れることで、程よくシャープな印象に仕上がります。

POINT3:大胆なガラス張りで建物に心地よい開放感を

カンノンコーヒー鎌倉のベンチ

全面ガラス張りのエントランスは、外からも店内の様子が伺え、外と内との間に親しみやすい距離感をつくってくれます。一般宅でも、人通りの少ない方に面した壁に思い切って大きなガラス窓を取り付けてみると、充実した採光を確保でき、リッチな空間が生まれます。「ゲストを迎える正面」と「プライベートを楽しめる裏側」とで、家に違った表情を与えられるのではないでしょうか。

カンノンコーヒー鎌倉の外観
建物の箱としての存在感を残しつつ、こだわりの詰まった外観、コーヒースタンドKANNON COFFEE Kamakuraを取材しました。建物自体はシンプルな設計ですが、素材の違いや配色のバランスを意識すれば、多面的な魅力が生まれます。
家を建てるとき、色や素材にこだわりを持ってデザインに質感を加えていくと、洗練された雰囲気に仕上がることが分かりました。
KANNON COFFEE Kamakura

神奈川県鎌倉市長谷3-10-29
TEL:0467-84-7898
営業時間:10:00-18:00
定休日:不定休
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Photography/藤井由依(Roaster) Text/大倉詩穂、赤木百(Roaster)