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DATE 2021.12.08

自然素材が調和する、古民家リノベのコーヒースタンド

街を歩いていると、外観のデザインを見ただけで入ってみたくなる魅力的な建築に出会うことがあります。「外観探訪部」は、そんな気になる建物の外観にフォーカスし、家づくりのアイデアを学ぶ企画。思わず足を止めてしまう外観デザインから、その魅力の秘密を探ります。

古木や緑などの自然素材が空間と調和する

中目黒駅近くの閑静な住宅街の中に佇むカフェ「ONIBUS COFFEE 中目黒」。オーナーである坂尾さんは、自然が感じられる立地と、元々あった古民家の造りに魅力を感じ、ここをリノベーションして店を構えることを決めたのだそう。古民家らしい趣のある佇まいが、現代の街並みに馴染みつつも存在感を感じさせます。今回は、古木や石材などの日本らしい建築素材を活かしたコーヒーショップから家づくりのヒントを学びます。

POINT1:リノベ前の建物の良さを活かしつつ、足し算する

この物件と出合ったとき、坂尾さんは古民家の落ち着いた雰囲気に魅力を感じ、その良さを存分に活かせるようなデザインにしたいと考えたのだそう。2階部分はそのまま残し、1階のファサード部分をリノベーションしてカウンターとテラス席を設置。もとの古民家に合うように、リノベ部分にも古い素材を使用しています。リノベーションをするとき、その建物にもともとあった雰囲気を大切にしつつ、バランスを見て好きなようにカスタマイズするのが良さそうです。

POINT2:木材を使い分けて、奥行きのあるデザインに。

ONIBUS COFFEEでは、外観に木や緑などの自然素材を多く取り入れています。カウンターの壁に使われているのは古材で、「鎧張り(よろいばり)」という日本の伝統的な手法で壁に張っているそう。窓枠には耐久性に優れたナラ材を使用。同じ木材でも、場所によって種類を上手に使い分けると、単調にならずに味わい深い空気感が生まれることが分かります。

POINT3:漆喰、木、石を3層で組み合わせる

もともとの古民家のつくりである2階の漆喰壁、カウンター部分の木、そして石壁の3要素が層になった印象的なファサード。一番下の石壁は、「大谷石(おおやいし)」という日本建築では古くから使われてきた国産石材を使用しています。冷たい印象になりがちな石でも、木材と並べてバランス良く取り入れることで、やさしい温もりのある表情を引き出してくれますよね。

都心にありながらも自然や懐かしさを感じられるONIBUS COFFEEの外観。リノベーションは、もとの建物や街の雰囲気を大切にしつつ、残すところと変えるところのバランスをとれば建物の魅力を引き出せるのかも。古材や自然素材を取り入れることで経年美化も楽しむことができるため、愛着をもって心地よく住み継げる家づくりができそうですね。

Photography/藤井由依(Roaster) Text/大倉詩穂、赤木百(Roaster)