自分らしく居心地のいい部屋のため、インテリアにこだわる人は多いはず。
でも、部屋に一歩踏み入れるとインテリア以上に、壁にまず目が行くということはありませんか?
Doliveが取材させていただいた、センスのいい人たちの部屋はどんな「壁」をしているのだろう?今回は、さまざまな「壁」のアイデアを探ります。
セルフリノベーションをしたリビングは、
素材のテクスチャーが映えるOSB合板の壁面に
築57年の古民家をYouTubeで学びながらセルフリノベーションした、榎本さんと斉藤さん。 平屋の解体が終了して、まずはこのリビングダイニングから着手そうです。
眺望のいい南側に大きな窓を取り付け、壁にはOSB合板を使用。木のチップを固めてできたOSB合板は、独特のテクスチャがあるので、貼るだけで空間にニュアンスのある雰囲気を生み出してくれます。
この家のように全面に貼るのも良し、一部分だけOSB合板の壁にすることで空間にアクセントを加えるも良し。色々なアイデアが自然と膨らんでいきます。 ホームセンターでリーズナブルに購入できるので、DIYをしたい方にも手が出やすいのも嬉しいポイントです。
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モルタル+墨の壁や土壁。
好みに合わせて壁を塗り分ける
「仁平古家具店」・「pejite(ペジテ)」の店主の仁平透さん・里帆さん夫婦が住むのは、益子の山奥に建つ築40年を超える一軒家をリノベーションしたご自宅です。
スケルトンに戻した平屋は、キッチン・リビング・ダイニングが連なる大きな一室を中心に据えて再構築したそう。その広々とした空間にアクセントを加えているのは2つに塗り分けられた壁。ひとつは、透さんの好みのモルタルに墨を混ぜた素材で、もうひとつは里帆さんの好みの土壁。二人の好みに合わせて、場所を分けて塗り上げました。
同じ空間の壁だから、同じ色・素材で揃えなきゃいけないということはありません。一緒に住む人との好みに合わせて壁を塗り分けると、一人だけでは思いつかない、アイデアが詰め込まれた空間ができあがるのかもしれませんね。
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雑誌で出合った海外の部屋を参考に、
鮮やかなミントグリーンで塗った壁
会社員でクリエイターの田辺美那子さんが暮らすのは、ビルの一室をリノベーションしたご自宅。部屋に入ると目を奪われるのは、一面をミントグリーンに塗られた壁です。
この壁の色は、以前読んだ雑誌に載っていた部屋を参考したそう。
「『POPEYE』の家特集にイタリアの男の子の家が掲載されていたのですが、それがすごくかわいかったんです。自分が好きなのはこういうテイストなのだと確信して。そこからいろいろリサーチをして、家具もこの部屋のために買い揃えました」
色壁を0から考えるのは難しいかもしれませんが、雑誌などで見つけたお気に入りの部屋を参考にすると、手が出にくい色壁もイメージ通りにできるかもしれませんね。
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レンガ壁は横積みと縦積みを混ぜて、
リズムを作ってアクセントを
ヴィンテージマンションの一部屋を購入して、自ら設計&リノベーションした設計士・インテリアデザイナーの久保淳也さん宅。
久保さんご自宅で特徴的なのは、リビングルームの壁の4面を全て異なる素材を使っていること。そのうちの一つの面は、ヴィンテージのブリックタイル貼りになっています。
レンガに合わせて、壁面のサイズを決め、素材がぴったり収まるところで壁が途切れるように設計するこだわりよう。日常的に目にする場所こそ、細かな部分にこだわることで、生活の印象は大きく変わるんだそう。
レンガ壁は、横にして積んでいていくのが一般的かもしれませんが、久保さんのように一部に縦でレンガを積むと、レンガ壁にリズムが生まれ良いアクセントが加わります。
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R曲線が美しい、
石のような質感の左官壁
<toolbox>で、住宅やオフィスの設計・施工を担当する渋谷南人さんのご自宅は、マンションの一室をリノベーションしました。その中でもこだわったのは、トイレを囲うR曲線の左官壁だそう。
「マンションなのに急に石の壁、みたいなのを作りたかったんです。職人さんに、いろいろとサンプルを出してもらいながら決めていきました。職人さん独自の素材の配合と左官の技術で、きれいになりすぎないようバランスよくムラが入った、素敵な壁に仕上がりました」
「住む人が気持ちいいかどうか」を大切にする渋谷さんは、仕事においても、好きなイメージを聞くことからスタートするといいます。 そのイメージを膨らませ、実際にできることを探ることで、「自分にとっての心地いい家」ができるのかもしれません。
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