チャラン・ポ・ランタン
もも(唄/平成生まれの妹)と小春(アコーディオン/昭和生まれの姉)による姉妹ユニット。大道芸人の姉とただの高校生だった妹 2人で2009年に結成。バルカン音楽、シャンソンなどをベースにあらゆるジャンルの音楽を取り入れた無国籍のサウンドや、サーカス風の独特な世界観で日本のみならず海外でも活動の範囲を広げている。2021年に所属事務所から独立し、個人事務所・ゲシュタルト商会を設立。
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もも(唄/平成生まれの妹)と小春(アコーディオン/昭和生まれの姉)による姉妹ユニット。大道芸人の姉とただの高校生だった妹 2人で2009年に結成。バルカン音楽、シャンソンなどをベースにあらゆるジャンルの音楽を取り入れた無国籍のサウンドや、サーカス風の独特な世界観で日本のみならず海外でも活動の範囲を広げている。2021年に所属事務所から独立し、個人事務所・ゲシュタルト商会を設立。
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2021年9月1日、チャラン・ポ・ランタンのお2人は、それぞれが代表・副代表を務める合同会社ゲシュタルト商会を設立。また、翌年には都内のビルの一室をリノベーションして、通称「ゲシュタルトルーム」と呼ばれる事務所を完成させました。
まずは、そんな2人が手掛けたゲシュタルトルームの空間づくりがはじまった背景からお話をお聞きします。
これが、ゲシュタルトルーム……早くもチャラン・ポ・ランタンの世界観を感じますね。この空間は、どのような背景から生まれたのでしょうか。
実はこの空間、もともとはイラストレーターの母がアトリエとして使っていた部屋なんです。でも、最近はなかなか使うことも減っていて。
私たちはせっかく独立したから事務所がほしい、母も何かしら有効活用したい。だから「私たちが自由に使っちゃっていい?」って聞いたんです。そしたら、すんなり「いいよ」って答えてくれたんだよね。
とにかくかわいい空間にしたい、という想いはあったけど、一体どうやってつくったらいいかわからない。そこで、たまたま趣味の合う空間デザイナーの方と出会って。その方とディテールまで細かく打ち合わせをしながら、世界観をつくっていきました。
ベースはワンフロアだけど、正面にステージがあったり、壁面にスペースを設けたり、独特な設計ですよね。
もともと単に作業場所としてだけでなく、ライブや展示、撮影などにも使いたいなと思っていて。
そうそう。一見、ワンフロアに見えるけれど、ライブ会場として使うことも想定して、ステージの裏側にもスペースがあるんです。だから、ステージ袖で待機して登場する演出ができる。
だから、プロレスの入場みたいに花道を通らなくていいもんね。
(笑)。あと、壁面の凹んだ4つのスペースが気になっています。
たとえば、ライブのときに音響を担当する人が使えるようにしたり、イベント時の物販スペースにしたり。いろいろな使い方を想定しています。ホテルみたいな雰囲気が気に入っているんですよね。
それぞれのスペースの上に入っているナンバーは、私たちの記念の数字なんです。たとえば、「306」はゲシュタルトルームが完成した3月6日、「901」は独立した9月1日、「717」はチャラン・ポ・ランタンを結成した7月17日。そして、「531」は、オリジナルで制作したアコーディオンを一晩で売った台数です。
あと、私は入り口のドアも好きだな。極端に小さくしている感じ。
もともとガラスの引き戸だったのを取っ払って、あえて小さいドアに変えたんだよね。外から見たら、怪しい空間への入り口みたいな雰囲気になるのが私もお気に入り。
あと、内側から見たら奥行きを感じる仕掛けにもなっている。空間を撮影すると広く見えるからいいよね。
空間の使い方はもちろん、色使いも独特ですよね。
そこは、かなりこだわってるよね。
チャラン・ポ・ランタンの世界観をつくるには、色はかなり重要。私たちの好きな色合いをイメージしながら、壁紙やインテリアを一つひとつ選んでいきました。
絨毯もわざわざ布の展示会に足を運んで吟味したもんね。あと、それぞれの壁紙をどんなカラーリングにするか、相当悩んだり。4つの凹みスペースもどんな色をどう配分するか、かなり時間をかけたなぁ。小春ちゃんは、ステージの壁紙に相当こだわっていたよね。
そうそう。とにかく黄色がいいと思っていて。しかも濃くてビビッドなもの。空間デザイナーの方に淡い色味のサンプルも提案してもらったけれど「絶対このカラー!」って押し通して(笑)。
空間デザイナーの方も「これで行きますか……?」って不安そうだったもん(笑)。
でも、実際に空間が完成したらばっちりハマった。空間デザイナーの方も「すごい!」って感動してくれたんです。
「僕だけだったら、この強い色を使いこなせないし、この空間をつくれない」って言ってくれて嬉しかったな。
色使いには、テーマがあったんですか?
いや、それが特にテーマを決めていたわけでもなくて。それぞれの壁紙や一つひとつのインテリアに対して、私たちが「これがいい!」「これが好き!」という感覚で選んでいっただけなんです。
そうだね。むしろ「ジャングル」とか「常夏」みたいに、めちゃくちゃなテーマを与えられても、それぞれのディテールごとに色を選んでいったら、きっと結果的にチャラン・ポ・ランタンらしい空間になると思う。
一つひとつのディテールの集積がチャラン・ポ・ランタンらしさをつくるんですね。
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Photo(人物)/ 宮前一喜 Photo(空間)/ morooka manabu Text/ 小林拓水