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床アイデア,床素材 DATE 2022.10.18
部屋を自分好みにしたいと思ったとき、家具やインテリアのことはよく考えますが、「床」についてはどのくらい考えていましたか?

床こそ、部屋の広い面積を占める部分。床の色や素材によって、空間の見え方は大きく変わります。 例えば、明るい色合いであれば、開放感ある空間に。濃い色合いであれば、重厚感のある雰囲気にと印象は異なります。 今回は、Doliveが訪ねた数々の部屋から、「床」のアイデアを学びます。

パリの住宅をイメージ
色にこだわったヘリンボーン床

料理研究家SHIORIさんのご自宅は、築50年以上のマンションをフルリノベーションした部屋。リビングの床に目を向けると、木を組み合わせて柄をつくるヘリンボーン貼りの床が広がります。

「床は、パリの家のようにヘリンボーンがいいなと思っていたのですが、偶然にもこの家の床もヘリンボーンで。そのままだと理想のイメージと少し違ったので、もとの素材を活かしつつ、何層か削って数回に分けて色を入れて、好みの色と風合いに仕上げました」

デザイン性の高いヘリンボーン貼りの床は、その空間をグッと上品にしてくれます。また、床の色味も大切なポイント。床材の種類や塗装によって、色合いや質感も変わるのでこだわって選びたいですね。

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経年変化を楽しむ
掃除のしやすさを重視したモルタル床

建築デザイナー・井手しのぶさんのご自宅は、コンパクトでシンプルな平屋。井手さんが今回の家づくりの大きなテーマの一つにしたのは「掃除のしやすさ」だそう。そこで選んだ素材は、モルタルです。

「動物が粗相をしてしまってもサッと拭くだけできれいになるし、埃も箒で外に掃き出すだけ。私はとにかく掃除が嫌いなので、いかに簡単に掃除ができるか、というのもテーマになっています」と井手さん。

また、モルタルはシンプルなので、さまざまなインテリアと合わせられるのが嬉しいポイント。素材の特性上ヒビが入りますが、それを味ととらえて経年変化を楽しむのも良さそうです。

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名作家具に合わせた
黒と白の市松模様にしたタイル床

ビルの一室をリノベーションした部屋で暮らすのは、会社員でクリエイターの田辺美那子さん。ミッドセンチュリーの名作家具と現代アートに囲まれた空間の床は、黒と白の市松模様のタイル張りになっています。

「ちょっと光沢のある大理石風なものを選びました」と田辺さん。この部屋で目を引くミッドセンチュリー期の家具やポストモダンな小物たちに合わせて、床の素材を決めていったそうです。

主張が強い家具だと、どんな床と合わせようと悩んでしまいますが、こんな組み合わせ方もあります。持っている家具やインテリアとの相性を考えて、床の部材を考えるのも一つの方法のようです。

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オフィス向け建材を住宅に
独特の風合いと機能性をもつマーモリウム床

ヴィンテージマンションの一室をリノベーションしたのは、「toolbox」で住宅やオフィスの設計・施工を担当する渋谷南人さん。そんな渋谷さんが床材に選んだのは、リノリウムの一種であるマーモリウムという素材。抗菌性、抗ウイルス性がある、病院や保育園などで使われている天然素材です。

「木製の家具が多いので、床までフローリングにしてしまうと木の存在感が強すぎてしまう。これは過去に手掛けた物件で使ったことがあり、仕上がりの淡い質感もいいなあ、と思って。天然素材なのでちょっと黄色みがかっていたのが、経年で青っぽく変化していくのも魅力です」

デザイン面だけでなく、抗菌性があるので子どもも安心という機能面も優れているのは、うれしいところ。通常だとオフィス向けの建材ですが、それを住宅に転用するのは、さすがのアイデアです。

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ラフさを楽しむ、チーク古材の床

最後は、ショップディレクションなどを手掛けるディレクターの鈴木さんと引田さんがリノベーションしたご自宅。その床で使われているのは、チークの古材。本来は、床にはあまり使用されない木材だそう。

「ふつう床材は木が変形しないようにできていますが、これは床用ではないので歪んで上がってきたりします。キッチンのまわりはオリーブオイルをこぼして色が濃くなっているし、子どもが落書きしているところもある。それでも別にいいか、と思えるのが古材のいいところです」

古材や古家具が多く使われた空間では、長年使い込まれたかのような、ラフ感のある古材の床がぴったり。インダストリアルテイストな家具や北欧家具とも相性がよさそうです。

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それぞれの空間へのこだわりを上手く反映して、自分らしい床を選ばれた5名の方々。
床にこだわれば、家づくりの上達につながるのかも?! 自分らしい家づくりの基礎として、「床」選びを楽しんでみてください。