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松㟢翔平 DATE 2021.01.06

6度のシェアハウスを経験!
俳優/モデル・松㟢翔平さんの、ゆらりくらりな暮らし。ー後編ー

日本と台湾、異なる環境に身を置きながら今の生活スタイルを確立してきた松㟢さん。現在3人で暮らしているというそのシェアハウスには、一体どんなこだわりが隠れているのだろう? 後編では、松㟢さんの趣味や自宅での過ごし方を伺いながら、ライフスタイルのヒントをひもといていく。

前編はこちら
松㟢 翔平さん

1993年生まれ、埼玉県出身。2018年7月から2019年5月まで台北で活動し、帰国後は「テラスハウス TOKYO 2019-2020」に出演。現在は東京と台北を行き来しながら、俳優やモデル、コラムニストなど多岐にわたり活動している。来秋公開の映画「激怒」(高橋ヨシキ監督)に出演。
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シェアハウスでの過ごし方

松㟢さんがこちらのシェアハウスに入居したのは、まだ世間が落ち着いていた今年1月のこと。友人に紹介をうけ、前に住んでいたシェアハウスから越してきた。

「実はここに住む前からもたまに遊びに来たりしていたんですよ。その頃から、広いバルコニーがあるのがいいなと思っていて。最上階の特権ですよね」

「雨が降らなければ友人を招いてバルコニーでお酒を飲んだり、日光浴をしたりしています。自粛期間は外出できなかったので、バルコニーにスピーカーを並べて横になって。目を瞑ってライブ音源を楽しむ『擬似フェス』なんかをしてました。

基本的には自分の部屋で過ごすよりも、バルコニーに出たり、キッチンのスペースで過ごすことが多いですね。根詰めて作業に取り組む時なんかは部屋にこもったりもしますが...あとは映画を見たりするときなんかも」

自身の部屋には好きなものだけを

松㟢さんの部屋は、六畳ほどのスペース。好きなもの、仕事で使うもの、服や映画、本などが無造作に敷き詰められていた。均一のされていないその空間は、なんだか妙に居心地がいい。

「色々なものが綯い交ぜになった空間が好きなんです。趣味や仕事のものがごちゃっとしていて、人によっては嫌がりそうですが、僕にとってはそれが落ち着くんですよね」

前編でも述べたように、松㟢さんは元々は映画監督志望。無類の映画好きであることは、部屋を見ても明らかだ。

「両親が映画好きだったこともあり、実家にはLD(レーザーディスク)やVHSがたくさんあったので、昔から映画に触れて育ちました。幼いころから映画が横にある日常が当たり前だったので、自分でも集めたりしていますね。最近はここに座ってスマホでNetflixを観ることも多いかな」

映画に限らず、同じ棚には小説や雑誌、写真集からLP(レコードのこと)までが積み重なっている。収納をする上でのこだわりを聞くと、なんとも松㟢さんらしい答えが返って来た。

「片付けが苦手なんですよ。どこに何を仕舞ったかすぐに分からなくなるので、よく使うものは目に届く位置に置くようにしています。なのでごちゃごちゃなんですよね。すみません」

部屋を見渡すとまず目に入ってくるのが、その服の山。仕事でモデルを務めたブランドや、先輩に服をもらうこともあるそうだが、もともと古着好きな松㟢さんは、今でもフリーマーケットやイベントに赴いては、直感でピンときたものを購入しているという。

「気になったものをノリで買うので、家に帰ってから『あ、これミスったな』ってなることも。でもそういった服を、自分なりにどう組むかを考えるのも楽しいですよね」

服好きな松㟢さんは雑誌やWEBでそのスタイリングについて特集されることも。折角なので最近のコーディネートを見せてくれないかとお願いすると、快く承諾してくれた。

「イタリアのブランド『ピエール・ルイ・マシア』のカーディガンに、先輩にもらった『L.L.Bean』の太畝のコーデュロイパンツを合わせています。『ピエール・ルイ・マシア』は以前WEBでインタビューを受けた際にもらったもの。あったかいのでよく着ています」

「インナーに着ているのは友人が開催したフリマで買ったものです。これこそ、買ってから『どうやって着よう』と悩んだアイテムですね」

「これもカーディガン。先輩にもらったお古です。カーディガンってなんか気が抜けてて好きなんですよ。インナーに着ているTシャツは同じシェアのグラフィックアーティストがデザインしたもの。キャップは台湾時代の同居人が立ち上げたレコード会社『Chiching Records(チチンレコード)』のものです」

「ズボンはヴィンテージの革パンなんですが、これは先輩に貰いました。『男なら一度は革を通っておけ』と言って渡されたんです。こうやってみると、ほとんどもらってばっかりですね」

他のシェアメイトに料理を振る舞うことも

松㟢さんといえば『テラスハウス』で料理を振る舞う姿も印象に残っている。聞くところによると、今ではたまにカフェやバーを使って、代名詞とも言える「魯肉飯(ルーローハン)」のポップアップを行うほどだ。

そんな人が一緒に住んでいたら、つい甘えたくなってしまうものだが、現在のシェアハウスでも料理をよくするのだろうか。

「他のシェアメイトに料理を振る舞うこともあるし、その逆もあります。3人それぞれ得意な料理が違うので、その時の気分によって『今日はこれを食べよう!』と決めたりすることもありますよ。ただ、家だと魯肉飯はほとんど作らないです。家中が魯肉飯の匂いになってしまいますからね。たまに友達が遊びに来たりして、リクエストがあれば作るくらいです。まあでも、基本的には自炊をするようにしています。一人だとサラダばっかり食べてますね」

これからの暮らしについて

遊びに来た先輩や友人はみんな「また来たい」と口を揃える、松㟢さんのシェアハウス。居心地がよいあまりに、某雑誌ではこの場所を使用して撮影を行ったそう。

「風通しがよくて気持ちいいんですよね。築年数も結構経っていると思うし、冬は寒かったりもしますが、不思議な魅力があります。場所が変わろうと、今後も誰かと住みたい気持ちは変わらないと思います」

台湾での生活、『テラスハウス』への出演、そして現在とこの数年は「あっという間だった」と語る松㟢さん。彼の話を聞いているうちに「シェアハウス」という暮らしがなんだかとても魅力的に思えてきた。これから5年後、10年後、松㟢さんは一体どんな活動をしているのだろう。きっと、想像だにしないことをやっているに違いない。今後もその活躍に期待しよう。

前編はこちら↓

Photograph/原田教正 Text/浅倉潤一