デザインも使い心地もいい。
おしゃれなあの人のキッチンの作り方
家で過ごす時間をもっと楽しくするためのアイデアを紹介する、暮らしのヒント。
今回、フォーカスするのはキッチンです。デザイン面のこだわりはもちろん、手際よく料理がするための動線の工夫や、人が心地よく集まるための工夫など住人のライフスタイルによって千差万別に。
過去に取材をさせていただいた5名の家から、キッチンの空間づくりのヒントを学びます。
細かなディテールを重ねた、使い心地のよいキッチン
「toolbox」で、住宅やオフィスの設計・施工を担当する渋谷南人さんのお宅は、ヴィンテージマンションの一室をリノベーション。 キッチンはリビング入って右手の窓のある壁沿いに設置をし、内側に壁を作ってタイルを張ることで、窓のある開放的なキッチンになっています。
造作で作ったオーク材のキッチンは、シンクやレンジ下の収納にはあえて扉を付けず、脚を付けて軽やかさを出すなど細部にこだわっているため圧迫感もありません。 派手な仕掛けはないけれど、ディテールを積み重ねることで生まれる、使い心地のよいキッチンは真似してみたいポイントですね。
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和に縛られない、インダストリアルなタイル張りキッチン
「ビームスジャパン」のバイヤーとして活躍する近藤洋司さんは、鎌倉で築50年の平屋を探し出し、リノベーションに取り組みました。 そんなお宅のキッチンは、ステンレスの天板を選び、業務用のイメージに近いアイランドキッチンに。
特に目が奪われるのが、タイル張りのキッチンカウンター。 「自分がタイル好きなので、流しの側面は好きなタイルを貼ろうと決めていて。代々木にある『名古屋モザイク工業』に足を運んで、和風すぎず、北欧テイストの家具にもマッチする細長いタイルを選びました」と近藤さん。
自分の感性を取り入れつつも、昔ながらの日本の和に、インダストリアルなテイストも加えた近藤さん宅のキッチン。古民家だから和だよね、という考え方に縛られず自由に発想をしていくことが大切ということがわかります。
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見た目も楽しい、エキゾチックなブルーのキッチン
俳優・桃生亜希子さんが暮らすのは、幼い頃に住んでいた実家を、エキゾチックな配色にリノベーションした家。キッチンは、人工大理石のカウンターがついたL字形で、友人が遊びに来たときにみんなで一緒に調理できそうな広さになっています。
桃生さん宅のキッチンで特徴的なのは、何といってもカラフルに塗られた壁!キッチンはブルー、ダイニングはウグイス色とモロッコやメキシコを思わせる、エスニックな色合いに。ただ、彩度や色調が揃っているせいかごちゃごちゃした印象はありません。自宅キッチンをカラフルにするのを躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、こんな風に見た目も楽しくなるようなキッチンにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。
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“ファーマーズシンク”も備え付ける、カントリースタイルのキッチン
築約70年の一軒家のほぼすべての内装をDIYし、リノベーションをした家具職人・鰤岡力也さんのご自宅。アメリカンカントリーを基調に、さまざまなスタイルをミックスしたこだわり抜いた空間になっています。
もちろんキッチンも、カントリースタイル。 野菜も洗いやすい"ファーマーズシンク"といわれる広々としたシンクを中心にしたキッチンになっています。天板には人造大理石を採用し、引き出しの取っ手は鰤岡さんが削り出したものという、細部までこだわりが。自分の好きなスタイルが見つかっている人は、ディテールにこだわって作るのも家づくりの醍醐味のひとつですよね。
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デザインも動線も、どちらもこだわる。異素材ミックスのキッチン
マンションの一室を購入して、自ら設計&リノベーションしたのは、設計士・インテリアデザイナーの久保淳也さん。壁を取り払って、東西南北で異なる素材の壁面にしているのが特徴的なお宅です。
「キッチンは住居の心臓。コンクリの天板を使ってオーダーキッチンを作りたくて、3週間かけて図面を書きました。生活動線にも大きく関わるので、使い方を考えてきちんと設計するのがいいです」と久保さん。
そうしてできたのは、サブウェイタイル壁にコンクリ天板のキッチンカウンターという異素材の組み合わせが映えるキッチン。デザイン面ももちろん大切ですが、生活動線もしっかり意識してキッチンを作ることも忘れてならない大切なポイントだとわかります。
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